コーン異常とは? わかりやすく解説

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コーン異常

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/14 02:33 UTC 版)

コーン異常とは、金属中のフォノン分散関係の異常のこと。 フォノンの周波数、つまりエネルギーがある波数ベクトルで非常に低くなり、微分係数が不連続になる。 1959年にウォルター・コーンによって提案された[1]。 極端な場合(低次元材料で起こり得る)、このフォノンのエネルギーは0となり、格子の静的な歪みが現れる。 これは固体の電荷密度波の原因の1つである。 コーン異常が起こり得る波数ベクトルはフェルミ面のネスティングベクトルであり、フェルミ面の数多くの点をつなげるベクトルである(1次元の原子鎖におけるこのベクトルはである)。


  1. ^ W. Kohn, Image of the Fermi surface in the vibration spectrum of a metal(金属の振動スペクトルにおけるフェルミ面のイメージ), Phys. Rev. Lett. 2, 393 (1959)
  2. ^ S. Piscanec, M. Lazzeri, F. Mauri, A. C. Ferrari, and J. Robertson, Kohn Anomalies and Electron-Phonon Interactions in Graphite, Phys. Rev. Lett., 93, 185503 (2004)
  3. ^ D. A. Stewart, Ab initio investigation of phonon dispersion and anomalies in palladium, New J. Phys., 10, 043025 (2008) Open Access article
  4. ^ R. M. Martin, Electronic Structure, Basic Theory and Practical Methods, Cambridge University Press, 2004, ISBN 0-521-78285-6


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