Euro-Office
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/06/04 15:03 UTC 版)
| リポジトリ | github |
|---|---|
| プログラミング 言語 |
HTML、JavaScript、C++ |
| 対応OS | Windows、Linux、MacOS[1] Android、iOS[2] |
| 種別 | プロダクティビティソフトウェア |
| ライセンス | |
| 公式サイト | office |
Euro-Office(ユーロ・オフィス)は、OnlyOfficeを基に開発中のドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーション、PDFのエディタを提供する、FOSSのオフィススイートおよびコラボレーションソフトウェアプラットフォームである。ドキュメントの作成・編集・共同作業向けに設計された、ウェブベース、デスクトップ、モバイルアプリケーションが提供される[3]。
歴史
本プロジェクトは、EUの公用コンピュータで使用されているMicrosoft Officeからの完全な独立を目指して、2026年3月に開始された[4][5][6]。さまざまな組織、企業、オープンソース開発者による共同事業とされている。プロジェクト開始時の協力組織には、IONOS、Nextcloud、Eurostack、XWiki、OpenProject、Soverin、Abilian、BTacticが参加している。発表後まもなく、Office EUとOpen-Xchangeもプロジェクトに加わった[7][8]。
Euro-Officeのコードベースに対して最初に行われた変更の一つは、GNU AGPLライセンスに追加されていた「執行不能かつ非義務的(unenforceable and non-obligatory)」な追加条項とみなされたライセンス条項の削除であった[9]。その3日後、OnlyOfficeの開発者は公に声明を出し、この変更はライセンス違反行為であると主張した[10][11]。その後、OnlyOfficeはこの紛争を理由に、Nextcloudとの提携を一時中断することも発表した[12]。
この告発に対して、Nextcloud Software[13]、フリーソフトウェア財団(FSF)[14]、法律の専門家ら[15]は声明を発表し、自由ソフトウェアライセンスの文言と精神の両面において、元のライセンスが保証している自由を無効化するような追加条項を用いることは明示的に禁止されていると主張した。OnlyOfficeの開発者が導入したGNU AGPLライセンスの追加条項には、相互に排他的な要件(具体的には、ブランディングを変更することを禁止する条件と、OnlyOfficeの商標の使用を禁止する条件を同時に適用するというもの)が含まれていたが、GNU AGPLの作成者や法律の専門家らの見解では、再配布の際には、こうした自由を制限する追加条項はライセンスから削除することが可能である。この原則は、元のGNU AGPLライセンスの第10条にも明記されている。
製品
OnlyOfficeと同様に、Euro-Officeのエコシステムは、ドキュメント編集、コラボレーション、およびワークスペース管理のために設計された複数の主要なアプリケーションとツールで構成されている。
| 機能/コンポーネント | 説明 |
|---|---|
| Euro-Office Docs | テキスト文書、スプレッドシート、プレゼンテーション、PDFファイル、および入力可能なフォーム向けのウェブベースのエディタを提供する、コアとなるドキュメント編集エンジンである。DOCX、ODT、XLSX、ODS、PPTX、ODP、およびPDFを含むフォーマットをサポートしている。エディタは、コメント、バージョン履歴、変更履歴の記録、文書比較、および内蔵チャットなどの機能を備えた、リアルタイムの共同編集機能を提供する。Euro-Office Docsは、プライベートサーバーにデプロイすることも、クラウドサービスを通じて利用することも可能である。 |
出典
- ↑ Ionescu, Stefan (2022年3月26日). “OnlyOffice review” (英語). TechRadar. 2025年7月31日閲覧。
- ↑ “OnlyOffice official website” (英語). www.onlyoffice.com. 2025年7月31日閲覧。
- ↑ Wölbert, Christian (2026年3月27日). “Microsoft alternative: Nextcloud and Ionos develop open-source 'Euro-Office'” (英語). c't Magazin. Heise Zeitschriftenverlag. 2026年3月28日閲覧。
- ↑ Davenport, Corbin (2026年3月27日). “This new open-source office suite wants to replace Google Docs and Microsoft Office” (英語). How-To Geek. 2026年3月28日閲覧。
- ↑ “Europe builds Microsoft-alternative 'Euro-Office' to reclaim digital sovereignty” (英語). Tech.eu (2026年3月27日). 2026年3月28日閲覧。
- ↑ Salivio, Sofiah Nichole. “Euro-Office launches as Europe's open-source Office rival” (英語). IT Brief UK. 2026年3月28日閲覧。
- ↑ Poortvliet, Jos (2026年4月22日). “Euro-Office: Building momentum” (英語). Nextcloud. 2026年5月16日閲覧。
- ↑ “Euro-Office: European industry initiative launches office suite” (英語). Nextcloud. 2026年5月16日閲覧。
- ↑ “Commit e452ace”. GitHub. 2026年3月30日閲覧。
- ↑ “ONLYOFFICE flags license violations in "Euro-Office" project by Nextcloud and IONOS”. Ascensio System SIA. 2026年3月30日閲覧。
- ↑ Proven, Liam (2026年4月2日). “Forking frenzy ensues after launch of Euro-Office”. The Register. 2026年4月6日閲覧。
- ↑ “Partnership with Nextcloud suspended — No impact to current partners or clients” (英語). ONLYOFFICE Blog (2026年3月31日). 2026年5月16日閲覧。
- ↑ “Euro Office, license compliance and what open source means”. Nextcloud. 2026年5月22日閲覧。
- ↑ “AGPL is not a tool for taking freedom away”. Free Software Foundation. 2026年5月22日閲覧。
- ↑ “Badgeware, ONLYOFFICE, Nextcloud, and the Affero GPL”. Software Freedom Conservancy. 2026年5月22日閲覧。
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