郵便はがきのパラドックスとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 郵便はがきのパラドックスの意味・解説 

郵便はがきのパラドックス

(Card paradox から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/07 16:29 UTC 版)

郵便はがきのパラドックス(ゆうびんはがきのパラドックス、Postcard paradox)は、直接的自己言及を用いない嘘つきのパラドックス。フィリップ・ジョーダン(Philip Jourdain)によって考案された[1]。カードのパラドックスやジョーダンのパラドックスとしても知られる。

概要

両面に次の文が書かれたはがきを考える。
:このはがきの反対側に書かれた文は正しい。
:このはがきの反対側に書かれた文は誤っている。

片面に対し真偽どちらかを仮定すると、パラドックスに陥る。

  1. 表の文をとすると、裏の文はとなる。そして、裏の文がであれば、表の文はとなる。つまり、「表の文がであれば、表の文はである」というパラドックスに陥る。
  2. 表の文をとすると、裏の文はとなる。そして、裏の文がであれば、表の文はとなる。つまり、「表の文がであれば、表の文はである」というパラドックスに陥る。
  3. 裏の文をとすると、表の文はとなる。そして、表の文がであれば、裏の文はとなる。つまり、「裏の文がであれば、裏の文はである」というパラドックスに陥る。
  4. 裏の文をとすると、表の文はとなる。そして、表の文がであれば、裏の文はとなる。つまり、「裏の文がであれば、裏の文はである」というパラドックスに陥る。

どちらの文も自己言及を行っていないが、循環参照している。

記号を用いて、表の文(命題)を P、裏の文を Q とすると、
P = Q
Q = ¬P
となり、P = ¬P という日常的な論理の法則上では成り立たないパラドックスが生ずる。

関連項目

  • ヤブロのパラドックス - 循環参照を用いない嘘つきのパラドックス

参考文献

  1. ^ Philip Edward Bertrand Jourdain”. The MacTutor History of Mathematics archive (2005年2月). 2010年4月4日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「郵便はがきのパラドックス」の関連用語

郵便はがきのパラドックスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



郵便はがきのパラドックスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの郵便はがきのパラドックス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS