電荷増幅器とは? わかりやすく解説

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電荷増幅器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/03 16:28 UTC 版)

電荷増幅器は、入力電流の積分値に比例した電圧出力を生成する電流積分器。これは実際には電気入力の電荷を測定することから、電荷増幅器という名前がついている。

増幅器はフィードバック基準キャパシタを用いて入力電荷をオフセットし、基準キャパシタの値に反比例するものの、指定した時間の範囲に流れる全入力電荷に比例する出力電圧を生成する。故に電荷-電圧変換器として動作するといえる。回路の利得は、フィードバックのキャパシタとフィードインの抵抗の値による。

設計

普通は負のフィードバックのキャパシタを持つ演算増幅器もしくは高利得半導体回路により構成される。入力電流はキャパシタに流れる負のフィードバック電流によりオフセットされる。このキャパシタは増幅器の出力電圧の増加により生じたものである。よって、出力電圧はオフセットしなくてはならない入力電流の値と、フィードバックのキャパシタの値の逆数に依存する。キャパシタの値が大きくなるほど、特定のフィードバック電流を生じさせるための出力電圧を生成させる必要がなくなる。

ミラー効果により、回路の入力インピーダンスはほぼ0である。したがって、ケーブル容量や増幅器の入力容量などの浮遊容量は実質的に全て接地されており、出力信号への影響はない[1]

理想的な回路

電荷増幅器の動作を解析する上での「理想的な回路」を以下に示す。

Integrator circuit

この回路は、検討した時間中にキャパシタ Cf を充電・放電するための電流を流すことで動作し、入力電流の影響をオフセットすることで、入力が仮想接地条件を満たし続けるように努めている。上の図を参照すると、理想的なオペアンプである場合、ノードv1 と v2 は等しくなり、よってv2 が仮想接地になる。入力電圧により、抵抗に大きさ

Practical integrator

また、DC定常状態では、キャパシタは開回路として動作する。よって理想回路のDC利得は無限大(実際には理想的ではないオペアンプのオープンループ利得)である。これを対処するためには、上図に示したように、大きな抵抗 



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