狂女フアナとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 狂女フアナの意味・解説 

狂女フアナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/09 14:17 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
『狂女フアナ』
スペイン語: 'Doña Juana la Loca'
作者 フランシスコ・プラディーリャ
製作年 1877年
種類 カンヴァス油彩
寸法 340 cm × 500 cm (130 in × 200 in)
所蔵 プラド美術館マドリード

狂女フアナ』(きょうじょフアナ、スペイン語:Doña Juana la Loca)は、スペインの画家フランシスコ・プラディーリャによる1877年の油彩キャンバス画である。現在、マドリードにあるプラド美術館に所蔵されている[1]

概要

絵画はローマで制作され、送られた。非常な成功を収めたので、オリジナルのコピーが最終的に多数作られた。この絵は、スペインの歴史画ジャンルの注目すべき例である。 1878年の全国美術博覧会(スペイン語:Exposición Nacional de Bellas Artes)で名誉勲章を獲得したほか、1878年のパリ万国博覧会やベルリンの万国博覧会でも成功を収めた。

作品の中で、プラディーリャは、カスティーリャのフアナが死んだ夫カスティーリャのフェリペ1世の棺を見守っているところを表している。フアナは、痩せた顔に空虚な表情を浮かべ、両手を握りしめて直立している。彼女の周りには、廷臣たちがさまざまな表情で集まっている。カスティーリャのフェリペ1世は腸チフスで突然亡くなり、いつの日か眠りから覚めるとフアナは信じて、棺桶を持ち歩いていたと言われている。これは、フアナにとっての普通の儀式を表しており、廷臣の顔はすべて退屈さと倦怠感を湛えている。不穏な天候は、居心地の悪いこの場の空気を鑑賞者に伝えている。

照明の効果は、レンブラントを彷彿とさせるものとして解説されてきた。しかしながら、おそらく本作について最も称賛され、専門家を最も感動させるのは、構図の技術である。精神に錯乱を来しているフアナは、棺から奥へ続く右方向の対角線と、焚火の煙によって示される左方向の対角線が作るX字型の中央に配置されており、ドラマの中心人物として際立っている[2]

参考文献

  1. ^ Doña Juana la Loca” (スペイン語). Museo del Prado. 2015年7月23日閲覧。
  2. ^ プラド美術館ガイドブック、2009年刊行、208項参照、ISBN 978-84-8480-189-4、2021年3月22日閲覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  狂女フアナのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「狂女フアナ」の関連用語

狂女フアナのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



狂女フアナのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの狂女フアナ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS