文化復興基金とは? わかりやすく解説

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文化復興基金

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/23 00:51 UTC 版)

文化復興基金(Culture Recovery Fund)は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行に対する反応として、イギリス政府が発布した助成金計画である。この基金は国や地方の規制により財政的に発展性がなくなったイングランドの文化的団体(劇場、美術館や音楽ホールなど)を財政的に支援することを目的としており、イングランド芸術協議会英語版により運営されている[1]

創設と運営

この基金は2020年7月に当時の財務大臣リシ・スナクが当初「英国文化への単発投資」として公表した[2]。スナク財務大臣はまたこの基金の評価額を15億7000万ドルとすると公表した。デイモン・バッフィーニ英語版が基金の管理を担う機関である文化復興委員会委員長に就任することが発表された[3]

文化復興委員会

文化復興基金は文化復興委員会により管理されており、文化省の選定による11名のメンバーで構成されている[4]。メンバーは以下の通り。

  • サー・デイモン・バッフィーニ(委員長)
  • ニール・メンドーザ英語版 CBE(文化復興再生担当委員)
  • サー・ニコラス・セロタ英語版 CH(イングランド芸術協議会議長)
  • サー・ローリー・マグナス英語版 CBEヒストリック・イングランド委員長)
  • ルネ・オリヴェリ(ナショナル・ロッテリー遺産基金英語版委員長)
  • ジェイ・ハント英語版英国映画協会理事、委員会メンバー)
  • エマ・スクワイア(文化省 芸術・遺産・観光担当局長)
  • クレア・ウィテカー英語版 OBE(民営委員会メンバー)
  • ケイト・フォール英語版(民営委員会メンバー)
  • ヘマン・パテル MBE(民営委員会メンバー)
  • サミール・シャー英語版 CBE(民営委員会メンバー)

助成金交付

2020年8月22日、基金から資金を受領する最初の135団体が公表された。第一段階ではバーミンガムのサンフラワー・ラウンジ、ブライトンのグリーン・ドア・ストアやマンチェスターのゴリラなどのように民衆に根ざした音楽会場のみが含まれていた[5]

2020年10月12日には助成金を受ける多くの受給者が公表された。この段階で1385団体に総額2億5700万ポンドが分配されている[6]。さらに、2020年10月17日には追加として588の組織に対し総額7600万ポンドが支給されることも発表された.[7]。この段階においての資金受給者にはミリタリー・ワイブス・クワイア英語版サマセット・ハウスパペット・シアター・バージ英語版などが含まれている[8]

2021年4月2日、大型助成金を受領する第2弾が発表され、2272団体に総額2億6200万ポンドが分配された[9]。文化省も文化的建造物や施設などに8200万ポンドの資金を提供すると発表した.[10]

2021年10月に別の段階が発生し、142ケ所の施設が3500万ポンドの資金割り当てを受けた[11]

脚注

  1. ^ Culture Recovery Fund: Grants”. Arts Council England. 2020年10月18日閲覧。
  2. ^ “UK Government Reveals £1.57 Billion Arts Support Package”. The Quietus. (6 July 2020). https://thequietus.com/articles/28542-uk-government-arts-support-package-coronavirus 
  3. ^ Dowden: 'Jump-start' for UK's leading creative industries”. GOV.UK. 2020年10月18日閲覧。
  4. ^ FAQs: About the programme. Who sits on the Culture Recovery Board?”. Arts Council England. 2020年10月20日閲覧。
  5. ^ “Government announce first 135 music venues to receive emergency grants”. NME. (2020年8月22日). https://www.nme.com/news/music/government-announce-first-135-music-venues-to-receive-emergency-grants-2734852 
  6. ^ Lucy Thraves (2020年10月12日). “Arts organisations receive £257 million in grants from Culture Recovery Fund”. Classical Music. https://www.rhinegold.co.uk/classical_music/arts-organisations-receive-257-million-in-grants-from-culture-recovery-fund/ 
  7. ^ 588 more arts organisations saved by £76 million in latest Culture Recovery Fund grants”. Gov.uk (2020年10月17日). 2020年10月18日閲覧。
  8. ^ Lizzie Edmonds (2020年10月17日). “Latest round of £1.57 billion Cultural Recovery Fund beneficiaries include Military Wives Choir”. Evening Standard. https://www.standard.co.uk/go/london/arts/military-wives-choir-among-recipients-of-157-billion-cultural-fund-a4571935.html 
  9. ^ £262m awarded for second round of Culture Recovery Fund”. Arts Professional (2021年4月1日). 2021年4月6日閲覧。
  10. ^ £400 million to help more than 2,700 arts, culture, heritage organisations and independent cinemas survive and thrive”. Gov.uk (2021年4月2日). 2021年4月6日閲覧。
  11. ^ "Heritage and Craft Workers Across England Given a Helping Hand"Historic England, 22 October 2021



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