平岡裕章
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/27 22:37 UTC 版)
人物情報 | |
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生誕 | 1978年??月??日![]() |
国籍 | ![]() |
出身校 | 大阪大学工学部 大阪大学大学院基礎工学研究科 |
学問 | |
研究分野 | 応用数学 |
学位 | 博士(理学)[1] |
称号 | 京都大学高等研究院高等研究センター長・教授 |
主な業績 | パーシステントホモロジーの数学的基礎への表現論と確率論の統合 |
学会 | 日本応用数理学会 |
主な受賞歴 | 2004年 日本応用数理学会論文賞 |
公式サイト | |
https://kuias.kyoto-u.ac.jp/j/profile/hiraoka/ |
平岡裕章(ひらおか やすあき、1978年 - )は、日本の数学者。京都大学高等研究院高等研究センター長・教授[2]。
専門は応用数学。数学とデータサイエンスの交点を研究領域とし、特にトポロジカルデータ解析(TDA)と幾何学的データ解析(GDA)に焦点を当て、純粋数学の枠にとらわれず、材料科学、生命科学、経済学などにおけるTDAとGDAの応用という幅広い科学共同研究に関与し、数学と現実世界の問題との橋渡しに積極的に取り組んでおり、その学際的なアプローチは両分野に大きな影響を与えている[3]。
人物
大分県出身。1998年大分工業高等専門学校から大阪大学工学部へ編入学し、2005年大阪大学大学院基礎工学研究科で理学博士[1]を取得。その後1年間の北海道大学での日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、2006年広島大学理学研究科助手という数学者としてはかなり異色の経歴であり、大分高専では無線の勉強をし、大阪大学工学部で光ファイバー通信に興味を持ち、大学院修士課程では物理、博士課程からは数学[4]と、学生時代から多彩な研究歴を持つ。
2009年広島大学理学研究科准教授、米国ペンシルペニア大学数学科客員研究員を経て、2011年九州大学マスフォアインダストリ研究所准教授、2015年東北大学原子分子材料科学高等研究機構数学連携グループの教授・主任研究者として材料科学の構造解析にあたり、2018年京都大学高等研究院高等研究センター長・教授兼ヒト生物学高等研究拠点副拠点長に就任と、高度な数学と材料科学、生命科学との学際的研究に取り組み、数理データサイエンスの第一人者として、データ解析手法の数学的厳密性の向上に尽力するとともに、位相幾何学と幾何学の適用範囲を多様な科学分野に広げる共同研究を促進している。
職歴
- 2005-2006年 北海道大学電子科学研究所 JSPS PD
- 2006-2009年 広島大学理学研究科 助教
- 2009-2011年 広島大学理学研究科 准教授
- 2009-2010年 ペンシルペニア大学数学科 客員研究員
- 2011-2015年 九州大学マスフォアインダストリ研究所 准教授
- 2015-2016年 東北大学材料科学高等研究所 准教授
- 2016-2018年 東北大学材料科学高等研究所 教授
- 2017年- 理化学研究所革新知能統合研究センター チームリーダー
- 2018年- 京都大学高等研究院高等研究センター長・教授
- 2018年- 京都大学高等研究院ヒト生物学高等研究拠点 副拠点長
業績
- パーシステントホモロジーの数学的基礎への表現論と確率論の統合
- トポロジカルデータ解析の材料科学の構造解析へ応用
顕彰・招待講演
- 2004年 日本応用数理学会論文賞 日本応用数理学会
- 2012年 藤原洋数理科学賞奨励賞
- 2016年 科学技術への顕著な貢献2016 科学技術・学術政策研究所
- 2019年 日本セラミックス協会優秀論文賞 日本セラミックス協会
- 2023年 現象数理学三村賞 明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS)
- 2023年 国際産業応用数学会議 (ICIAM) 招待講演者
- 2026年 ICM 2026 招待講演者
脚注
- ^ a b 『無限次元力学系における位相検証』Topological verification in infinite dimensional dynamical systems、大阪大学、2005年。博士(理学)。NAID 500001602003
- ^ 京都大学高等研究院 プロフィール:平岡 裕章
- ^ ICM 2026 Speakers view profile (英文popup)
- ^ 広島大学理学部 研究者への軌跡
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