フィリップ・シデナム_(第3代準男爵)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > フィリップ・シデナム_(第3代準男爵)の意味・解説 

フィリップ・シデナム (第3代準男爵)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 04:56 UTC 版)

ジョン・スミス英語版によるメゾチント、1700年。

第3代準男爵サーフィリップ・シデナム英語: Sir Philip Sydenham, 3rd Baronet FRS1676年ごろ – 1739年10月10日)は、イングランド王国の政治家、愛書家。1701年から1705年までイングランド庶民院議員を務めた。晩年は浪費により借金が重なり、領地や蔵書を売却した上で1720年末より流浪生活を過ごした。

生涯

第2代準男爵サー・ジョン・シデナムと2人目の妻メアリー・ハーバート(Mary Herbert、1650年5月7日洗礼 – 1686年、第5代ペンブルック伯爵フィリップ・ハーバート英語版の娘)の次男(長男は父に先立って死去)として、1676年ごろに生まれた[1]。1690年ごろから1695年までイートン・カレッジで教育を受けた後[2]、1695年5月6日にケンブリッジ大学セント・キャサリンズ・カレッジ英語版に入学、1696年にM.A.の学位を修得した[3]。同年に父が死去すると、準男爵位を継承した[1]

父と違ってトーリー党に所属したため[4]、1701年1月イングランド総選挙で第4代ポーレット男爵ジョン・ポーレット(シデナムの父の1人目の妻の親族にあたる)の支持を受けてイルチェスター選挙区英語版で当選[5]、同年11月の総選挙でサマセット選挙区英語版に鞍替えして無投票で再選した[4]。1702年イングランド総選挙でも再選したが、このときにはサマセットにおけるトーリー党の分裂が明らかになり[4]、また1702年の総選挙以降にシデナムが投票した記録はなかった[2]。1705年イングランド総選挙に出馬せず、議員を退任した[2]

愛書家であり、1700年11月30日に王立協会フェローに選出された[6]。また、父から継承した遺産を浪費して使い尽くし、さらに多額の借金を抱えるに至ったため、1723年/1724年には邸宅のあるブリンプトン英語版を遠戚ハンフリー・シデナム英語版に売却した[2]。このときは引き続き邸宅に住むことをハンフリーから許可されたが、1720年代末には蔵書すらも売却して流浪生活を過ごしはじめ、親しい友人だった好古家トマス・ハーン英語版との連絡も断った[2]。ただし、ハーンのほうはシデナムを忘れておらず、1735年にはシデナムがハートフォードシャーにある小さな村で貧しい生活を過ごしていると聞き及んでいる[2]

1739年10月10日に生涯未婚のままラッド・レーン英語版にあるスワン・ウィズ・ツー・ネックス英語版というインで病死[2]、25日にバーンズ英語版で埋葬された[1]。後継者がおらず、準男爵位は廃絶した[1]

出典

  1. ^ a b c d Cokayne, George Edward, ed. (1902). The Complete Baronetage (1625–1649) (英語). 2. Exeter: William Pollard & Co. p. 113.
  2. ^ a b c d e f g Watson, Paula; Hanham, Andrew A. (2002). "SYDENHAM, Sir Philip, 3rd Bt. (c.1676-1739), of Brympton, Som.". In Hayton, David; Cruickshanks, Eveline; Handley, Stuart (eds.). The House of Commons 1690-1715 (英語). The History of Parliament Trust. 2020年11月20日閲覧
  3. ^ "Philip SYDENHAM (SDNN695P)". A Cambridge Alumni Database (英語). University of Cambridge.
  4. ^ a b c Watson, Paula; Hanham, Andrew A. (2002). "Somerset". In Hayton, David; Cruickshanks, Eveline; Handley, Stuart (eds.). The House of Commons 1690-1715 (英語). The History of Parliament Trust. 2020年11月20日閲覧
  5. ^ Watson, Paula; Hanham, Andrew A. (2002). "Ilchester". In Hayton, David; Cruickshanks, Eveline; Handley, Stuart (eds.). The House of Commons 1690-1715 (英語). The History of Parliament Trust. 2020年11月20日閲覧
  6. ^ "Sydenham; Sir; Philip (c 1676 - 1739)". Record (英語). The Royal Society. 2020年11月20日閲覧
イングランド議会 (en
先代:
サー・フランシス・ウィンダム準男爵
ジョン・フェリップス
庶民院議員(イルチェスター選挙区英語版選出)
1701年1月 – 1701年11月
同職:ジェームズ・アンダートン
次代:
サー・フランシス・ウィンダム準男爵
ジェームズ・アンダートン
先代:
ジョン・ハント
サー・ジョン・トレヴェリアン準男爵英語版
庶民院議員(サマセット選挙区英語版選出)
1701年 – 1705年
同職:ナサニエル・パーマー
次代:
ジョン・ピゴット
ナサニエル・パーマー
イングランドの準男爵
先代:
ジョン・シデナム
(ブリンプトンの)準男爵
1696年 – 1739年
廃絶



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  フィリップ・シデナム_(第3代準男爵)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「フィリップ・シデナム_(第3代準男爵)」の関連用語

1
シデナム準男爵 百科事典
36% |||||



フィリップ・シデナム_(第3代準男爵)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



フィリップ・シデナム_(第3代準男爵)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのフィリップ・シデナム (第3代準男爵) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS