セキュリティトークン_(電子記録移転権利)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > セキュリティトークン_(電子記録移転権利)の意味・解説 

セキュリティトークン (電子記録移転権利)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/18 09:16 UTC 版)

セキュリティトークン: security token)とは、有価証券をブロックチェーン上で発行したトークンを用いて表現し、価値移転を可能にしたものである。

概要

ブロックチェーン上で発行するトークンのうち、証券の性質を有するものをセキュリティトークンと呼ぶ。このセキュリティトークンを発行することによって、資金調達を行う場合、セキュリティトークンオファリング(略称:STO)と呼ばれる。 株式、債券、デリバティブ、不動産、特許、著作権、絵画、ワイン、サービス利用権など、さまざまな資産を対象にSTOの実証実験が行われている[1]

メリット

IPOや通常の証券と比較して、STOやセキュリティトークンには、次のメリットがあるとされている[1]

  1. 利便性の向上
  2. 証券業務の簡素化
  3. コンプライアンスの自動化

規制(日本)

セキュリティトークンの日本法における定義は無いが、一定の要件を満たすセキュリティトークンは、金融商品取引法(2020年5月改正施行)上の「有価証券」に該当する(改正後金融商品取引法2条2項)。また、有価証券たるセキュリティトークンのうち、一定の要件を満たすものは、同法上の「電子記録移転権利」に該当する(改正後金融商品取引法2条3項)。有価証券たるセキュリティトークンのうちの、(1)電子記録移転権利であるものと(2)電子記録移転権利でないものの違いの例として、前者は同法上の「第一項有価証券」としての「有価証券の募集」に係る規制の影響を受けうり、後者は「第二項有価証券」としての「有価証券の募集」に係る規制の影響を受けうる、ということがある。

電子記録移転権利とは、電子情報処理組織を用いて移転することができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されたものに限る。)に表示される金商法第2条各号に掲げる権利(流通性その他の事情を勘案して内閣府令で定める場合を除く。)をいう(改正後金商法第2条第3項)。なお、資金決済法上の「暗号資産(仮想通貨)」からは除かれる(改正後資金決済法第2条第5項)。

セキュリティトークンは、前記のとおり電子記録移転権利に該当しうるが、セキュリティトークンでないものが電子記録移転権利に該当することがありうる。

「流通性その他の事情を勘案して内閣府令で定める場合」については政省令で定められる。

国内の各団体から、規制に対する提言や要望があがっている[2][3]

脚注

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「セキュリティトークン_(電子記録移転権利)」の関連用語

セキュリティトークン_(電子記録移転権利)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



セキュリティトークン_(電子記録移転権利)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのセキュリティトークン (電子記録移転権利) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS