コンクール・ゲーザ・アンダとは? わかりやすく解説

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コンクール・ゲーザ・アンダ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/07 02:50 UTC 版)

コンクール・ゲーザ・アンダスイスチューリッヒで行われている国際ピアノコンクール[1][2][3]

概要

正式名称はフランス語で、Concours Géza Andaだが、一般的にはゲザ・アンダ国際ピアノコンクール、あるいはアンダ・ゲーザ国際ピアノコンクールの名称でも通用している。

課題曲が細かく指定されており、モーツァルト、ベートーヴェン、リスト・バルトークなど作曲家ごとに特別賞が設けられている。

第1位受賞者に与えられる契約内容(3年間の支援)[4]を誇っており、多くの日本語の出版物にもそれが掲載されているが、2024年現在少子高齢化によってコンクールの供給過多が問題となった現在では、コンクール・ゲーザ・アンダの開催後の待遇に他所と格差がついていることはほぼない。日本人の優勝者[注釈 1]がこれまで全く出ていない。

日本人へ何度でも優勝が発給される多くの国際ピアノコンクールとは異なり、メンデルスゾーンの無言歌やブラームスのバラード、シューベルトの3つの小品D946を出すなど、超難曲の出題は一貫して廃されている。また、リサイタルの中で自由曲は5分しか弾けないなど、課題の選定には細心の注意が図られている点も特徴として認められる。

2024年の規約はリサイタル2回、協奏曲2回になった。しかし、1度目のオーディション25分は60分ほど用意させて抽選で25分に絞り、1度目のリサイタル50分はプログラム50分相当を3つ用意しなければならず、最後の協奏曲は抽選で1曲が選ばれるため協奏曲はセミファイナルとファイナルを含め3曲持参しなければならない。全4ステージ中3ステージでプログラムの抽選がなされる点が、多くの国際ピアノコンクールと隔たりがある。

アンダ・ゲーザの得意としたシューマンとモーツァルトに特別賞が出されていたが、2024年に規約が大幅に見直されて特別賞は6賞になった。

過去の第1位には、大型のソリストに成長したClaire Huangciがいる。

受賞者

第1位 第2位 第3位
1 1979 Georges Pludermacher 備考[5]
2 1982 Heidrun Holtmann Hung-Kuan Chen Laurent Cabasso
3 1985 (not awarded) 同着: Yukino Fujiwara and Hüseyin Sermet Michael Endres
4 1988 Konstanze Eickhorst Yukino Fujiwara Ricardo Castro
5 1991 Dénes Várjon Konstantin Scherbakov Matthias Kirschnereit
6 1994 Pietro De Maria Yoshiko Iwai Luca Ballerini
7 1997 Corrado Rollero Roustem Saitkoulov 今嶺由香
8 2000 Filippo Gamba Henri Sigfridsson Andrey Shibko
9 2003 Alexei Volodin Sergey Kuznetsov (pianist) 河村尚子
モーツァルト-シューマン賞: Christoph Berner
10 2006 Sergey Koudriakov Nikolai Tokarev (pianist) Tomomi Okumura
11 2009 Jinsang Lee Alexei Zuev Tatiana Kolesova
Jinsang Leeは モーツァルト賞、シューマン賞、聴衆賞も受賞
12 2012 Varvara Nepomnyashchaya Dasol Kim Elmar Gasanov
Elmar Gasanovは シューマン賞も受賞
13 2015 Andrew Tyson Aleksandr Shaikin Rolando Rolim
14 2018 Claire Huangci Jong Hai Park Sergey Tanin
15 2021 Anton Gerzenberg Julian Trevelyan (pianist) Marek Kozák
Julian Trevelyan (pianist) は モーツァルト賞、聴衆賞も受賞

脚注

注釈

  1. ^ 過去に、最高位は出している。

出典

  1. ^ Géza Anda Foundation. “Rules-and-Repertoire-CGA-2024_en”. geza-anda.ch. 2024年4月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月23日閲覧。
  2. ^ Géza Anda Foundation. “CGA-2024_General-Terms-of-Participation”. geza-anda.ch. 2024年4月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月23日閲覧。
  3. ^ Géza Anda Foundation. “CGA-2024_Conduct-Clause”. geza-anda.ch. 2024年4月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月23日閲覧。
  4. ^ サリーヌロワイヤルアカデミー. “ゲザ・アンダ国際ピアノコンクール”. www.salineacademy.com. 2024年4月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月23日閲覧。
  5. ^ Georges_Pludermacher”. www.naxos.com. 2024年4月23日閲覧。

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