オランモア=ブラウン男爵とは? わかりやすく解説

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オランモア=ブラウン男爵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/17 22:01 UTC 版)

オランモア=ブラウン男爵
Baron Oranmore & Browne
創設時期 1836年5月4日
創設者 ウィリアム4世
貴族 アイルランド貴族
初代 初代男爵ドミニク・ブラウン
現所有者 5代男爵ドミニク・ブラウン
推定相続人 ショーン・ブラウン
付随称号 メレワース男爵(UK
現況 存続
モットー 勇気と信頼をたよりに
(Fortiter Et Fideliter )

オランモア=ブラウン男爵(オランモア=ブラウンだんしゃく、: Baron Oranmore and Browne)は、アイルランド貴族の爵位。1836年に創設された。3代男爵が叙された、連合王国貴族メレワース男爵位についても本項で述べる。

歴史

ホイッグ党の政治家でメイヨー県選挙区英語版選出庶民院議員を務めたドミニク・ブラウン(1787–1860)は1836年5月4日にアイルランド貴族である「ゴールウェイ県のキャラブラウン城およびメイヨー県のマクギャレット城のオランモア=ブラウン男爵」に叙された[1]

初代男爵の息子である2代男爵ジェフリー・ドミニク・オーガスタス・フレデリック・ブラウン(1819–1900)はスコットランドの実業家アレグザンダー・ガスリー英語版(1796–1865)の娘で相続人であるクリスティーナ(1834–1887)と結婚して、姓をガスリーに改めたが、息子の3代男爵ジェフリー・ヘンリー・ブラウン・ガスリー英語版(1861–1927)は襲爵後の1906年に姓をブラウンに戻した[1]。2代男爵は父と違い保守党の政治家になり、メイヨー県長官英語版とアイルランド貴族代表議員を務めた[1]。3代男爵も保守党の政治家としてアイルランド貴族代表議員を務め、1921年に南アイルランド上院英語版議員に選出された[2]。彼は1918年に聖パトリック勲章を授与され、1926年1月19日に連合王国貴族である「ケント州メレワース城におけるメレワース男爵」に叙された[2]

3代男爵の息子である4代男爵ドミニク・ジェフリー・エドワード・ブラウン英語版(1901–2002)は1927年の爵位継承から1999年貴族院法により失職するまで72年間貴族院議員を務め、その間一度も議会で発言しなかったことで知られる[3]

5代男爵ドミニク・ジェフリー・トマス・ブラウン(1929–)は1999年貴族院法による改革にもかかわらず、2010年8月に女王エリザベス2世に対しメレワース男爵としての議会召集令状を要求した[4]。この要求が拒否されると、5代男爵は高等法院で裁判を起こしたが、高等法院は2011年5月に「議員を決める権限は高等法院になく、議会にある」「たとえそのような権限が高等法院にあったとしても、爵位による議会召集令状の請求権は1999年貴族院法で廃止された」と判示して、5代男爵の訴えを却下した[4]

オランモア=ブラウン男爵(1836年)

  • 初代オランモア=ブラウン男爵ドミニク・ブラウン(1787年 – 1860年)
  • 第2代オランモア=ブラウン男爵ジェフリー・ドミニク・オーガスタス・フレデリック・ガスリー(1819年 – 1900年)
  • 第3代オランモア=ブラウン男爵ジェフリー・ヘンリー・ブラウン・ブラウン英語版(1861年 – 1927年、1926年に連合王国貴族メレワース男爵に叙爵)
  • 第4代オランモア=ブラウン男爵ドミニク・ジェフリー・エドワード・ブラウン英語版(1901年 – 2002年)
  • 第5代オランモア=ブラウン男爵ドミニク・ジェフリー・トマス・ブラウン(1929年 – )

爵位の推定相続人は現当主の弟の息子ショーン・ドミニク・ブラウン(1964年 – )である。

出典

  1. ^ a b c Cokayne, Doubleday & Howard de Walden 1945, p. 75.
  2. ^ a b Cokayne, Doubleday & Howard de Walden 1945, p. 76.
  3. ^ "Lord Oranmore and Browne". The Telegraph (英語). 10 August 2002. 2024年4月16日閲覧
  4. ^ a b "Mereworth v Ministry of Justice [2011] EWHC 1589 (Ch) (23 May 2011)". BAILII (英語). 23 May 2011. 2024年4月16日閲覧

参考文献

関連項目




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