ウィリアム・ジャーディン (博物学者)とは? わかりやすく解説

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ウィリアム・ジャーディン (博物学者)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/19 21:33 UTC 版)

ウィリアム・ジャーディン

アップルガースの第7代準男爵、ウィリアム・ジャーディン(Sir William Jardine, 7th Baronet of Applegarth FRS FRSE FLS FSA、1800年2月23日 - 1874年11月21日)はスコットランドの博物学者である[1][2] 。"Naturalist's Library"という博物学書のシリーズを編集したことで知られる。

略歴

エディンバラで生まれた[3]。父親はアップルガースの第6代準男爵、アレキサンダー・ジャーディンである。ヨークやエディンバラで教育を受けたあと、エディンバラ大学で医学を学んだ[4]

25歳になった時、科学者のディヴィッド・ブリュースターの推薦で、エディンバラ王立協会のフェローに選ばれた[5]

バーウィックシャー自然クラブを友人と設立し、自然科学書の出版を推進するレイ協会の設立に貢献した[6]。釣りや狩猟を熱心に楽しみ、博物学においては鳥類学に熱心であったが、魚類学、植物学、地質学にも取り組み、先祖の屋敷のある地域の魚類に関する著作、"Ichnology of Annandale" を著した[7]。ジャーディンの個人的な博物館とライブラリーはイギリスで最も優れたものであると評された[8]

ヴィクトリア朝時代において、博物学への興味がすべての階層に広まるのに、ジャーディンが編集、監修し、義理の兄弟のエディンバラの出版者、ウィリアム・リザース(William Home Lizars)が出版した、40巻におよぶ"Naturalist's Library"のシリーズは貢献した[9]。その内訳は、14巻の鳥類、13巻の哺乳動物、7巻の昆虫、6巻の魚類からなり、一流の博物学者が執筆した。たとえば昆虫についてはジェームズ・ダンカンが執筆し、図版は有名な画家、エドワード・リアも描いた。

ジャーディンが出版に関った書籍には、ギルバート・ホワイトの『セルボーンの博物誌』や、『鳥類学図譜』("Illustrations of Ornithology" :1825–1843)やアレクサンダー・ウィルソンの"American Ornithology"の廉価版などがある。

多くの鳥や動物の種を単独、もしくは友人のプリドー・ジョン・セルビーと記載した。

娘の キャサリーン(Catherine Dorcas Maule Jardine)は『鳥類学図譜』の図版を描き、地質学者、鳥類学者のヒュー・エドウィン・ストリックランドと結婚した。

著書の図版

The naturalist's library. Conducted by Sir William Jardine

参考文献

  1. ^ “The Late Sir William Jardine”. Nature 11 (265): 74. (26 November 1874). doi:10.1038/011074a0. http://www.nature.com/nature/journal/v11/n265/abs/011074a0.html. 
  2. ^ Papers of Sir William Jardine (1800-1874)”. Archives Hub. 2012年8月26日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。
  3. ^ Edinburgh and Leith Post Office Directory 1800-1801
  4. ^ BIOGRAPHICAL INDEX OF FORMER FELLOWS OF THE ROYAL SOCIETY OF EDINBURGH 1783 – 2002. The Royal Society of Edinburgh. (July 2006). ISBN 0 902 198 84 X. https://www.royalsoced.org.uk/cms/files/fellows/biographical_index/fells_indexp1.pdf. 
  5. ^ BIOGRAPHICAL INDEX OF FORMER FELLOWS OF THE ROYAL SOCIETY OF EDINBURGH 1783 – 2002. The Royal Society of Edinburgh. (July 2006). ISBN 0 902 198 84 X. https://www.royalsoced.org.uk/cms/files/fellows/biographical_index/fells_indexp1.pdf. 
  6. ^ Osbert Salvin (Editor), Ibis, Quarterly Journal of Ornithology, Vol.V, 1875, page 522
  7. ^ Anon (26 November 1874). “The Late Sir William Jardine”. Nature 11: 74. doi:10.1038/011074a0. http://www.nature.com/nature/journal/v11/n265/abs/011074a0.html. 
  8. ^ Jackson and Davis, 2001.
  9. ^ Susan Sheets-Pyenson "War and Peace in Natural History Publishing:The Naturalist's Library, 1833-1843 ISIS (journal) 1981, v.72 (no. 261) pp.50-72



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