日本技術者教育認定機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/13 03:24 UTC 版)
認定基準と審査
JABEEの認定は学習・教育の成果(アウトカムズ)を重視する評価である(en:Outcome-based education)。
学士レベルのJABEE認定基準は、つぎのように構成されている。
- 基準1: 学習・教育目標の設定と公開
- 1.1 自立した技術者像の設定と公開・周知
- 1.2 学習・教育到達目標の設定と公開・周知
- 基準2: 教育手段
- 2.1 カリキュラム・ポリシーに基づく教育課程、科目の設計と開示
- 2.2 シラバスに基づく教育の実施と主体的な学習の促進
- 2.3 教員団、教育支援体制の整備と教育の実施
- 2.4 アドミッション・ポリシーとそれに基づく学生の受け入れ
- 2.5 教育環境及び学習支援環境の運用と開示
- 基準3: 学習・教育到達目標の達成
- 3.1 学習・教育到達目標の達成
- 3.2 知識・能力観点から見た修了生の到達度点検
- 基準4: 教育改善
- 4.1 内部質保証システムの構成・実施と開示
- 4.2 継続的改善
基準1では、育成しようとする技術者像とそのために学生が修了(卒業)時に身につけておくべき知識・能力を学習・教育到達目標として定め、公開・周知していること。
基準2では、学習・教育到達目標を達成させるためのカリキュラム、評価基準、体制・環境・制度を整え、教育を実施していること。
基準3では、学生が学習・教育到達目標を達成したことを点検・確認し、達成した学生のみをプログラム修了生としていること(アウトカムズ評価)。
基準4では、教育活動を点検するシステムが存在、機能しており、継続的な改善の活動が行われていること。
プログラムが認定されるためには、1~4の全ての基準を満たすことが条件である。
認定の有効期間は最長6年間で、認定を継続するためには、6年以内に継続審査を受けることが必要となる。
審査は、教育界と産業界の専門家が研修を受け登録された主審査員1名と副審査員2名で構成される審査チームが、自己点検書の書類審査と実地審査を実施し、この審査結果にもとづいて、認定会議で認定の可否が決定される。
実地審査では、試験の問題と答案、レポートなどをチェックして、目標達成度評価の妥当性が審査される。
さらに実験室、図書館などの教育環境や学生アンケート、企業との懇談会、学内の委員会等の議事録なども確認し、教育改善が行われていることなども審査する。
固有名詞の分類
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