ラリー 競技の基本

ラリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/03 20:22 UTC 版)

競技の基本

ラリーのロードブック(コマ図)。総距離と1コマごとの区間距離、分岐点の目標物や進行方向が図示されている。
  • 基本的に一般公道で競技を行なうことが特徴である。競技者は運転免許証を保有し、競技車両は車検登録済みのナンバープレート付き乗用車をベースにする。
  • コースは一般交通への影響に配慮して、交通量の少ない郊外の峠道林道・農道、私有地内の連絡道などを使用する。
  • 一般道を通過する通常区間では車線信号制限速度などの交通法規を守り、一般車両に混じって走行する。公道によって繋がれるスペシャルステージ (Special Stage, SS) と呼ばれる区間では道路を一時占有し、競技車輌のみでタイムトライアルを行なう。
  • 主催者側から走行ルートや走行速度を指示した冊子(ロードブック、日本では「コマ図」とも言う)が配布される。競技者側では、SSの予習走行(レッキ)で詳細なコース情報を調べ、ペースノートを作成することができる。
  • ドライバーとナビゲーター(コ・ドライバー)の2人1組(クルー)で車両に乗車し、1台ずつ間隔を置いてスタートする。助手席のナビゲーターがロードブックやペースノートを読み上げ、操縦席のドライバーがその情報に従って運転する。
  • 競技中は指定のサービス地点を除いてクルー以外の人員の手を借りることはできないため、ドライバーとナビゲーターだけで修理を行わなければならない。ただし、コースを塞ぐ形でストップした場合は、観客の手を借りて脱出することが非公式ながら認められている(本来は違反だが、黙認されている)。
  • 途中に何箇所か設けられた通過確認地点(チェックポイント (CP) もしくはタイムコントロール (TC) )で競技員のチェックを受ける。各地点ごとに目標到着タイムが設定されており、早すぎても遅すぎても減点される。

注釈

  1. ^ のちにアルプス山岳部でのタイムアタック形式(SSラリー)に変容するが、往時のスタイルは「ラリー・モンテカルロ・ヒストリック」として現在も開催されている。
  2. ^ TCエリアにはターゲットタイムの1分前まで進入することができない。
  3. ^ 遅着よりも早着の方がペナルティが重いのは、ロードセクションにおける制限速度オーバーを防ぐという理由がある。
  4. ^ あらかじめCPの位置が分かっていると、CPの手前でオンタイムになるよう車速を調節できるため。

出典

  1. ^ ラリーの意味”. コトバンク プログレッシブ英和中辞典(第4版). 朝日新聞社/VOYAGE GROUP. 2017年3月13日閲覧。
  2. ^ a b "HISTORY". スズキWRCチャレンジ
  3. ^ WRC基礎用語辞典「ラリー」 世界ラリー選手権日本語オフィシャルサイト
  4. ^ 『F1と世界のモータースポーツ』138頁。
  5. ^ "ラリージャパンがやってくる!". ニッポンレンタカー. 2014年2月26日閲覧。
  6. ^ 2013国内競技規則 付則 (PDF, ラリー競技開催規定第2条(280頁))
  7. ^ "スペシャルステージラリーの競技規定について (2) ロードセクション". JRCA. 2014年2月25日閲覧。
  8. ^ 『新・実践ラリー入門』36頁。
  9. ^ a b 『新・実践ラリー入門』37頁。
  10. ^ 5. Rally Terra da Auga 2018
  11. ^ AUTO SPORTS 2012年12月13日 三栄書房刊
  12. ^ "ラリーを始めてみませんか". SSER. 2014年2月25日閲覧。
  13. ^ "【動画】ラリークロスの世界戦昇格が決定!". RALLY PLUS NET.(2010年10月9日)2014年2月25日閲覧。





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