ビジュアルコミュニケーション

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2023/04/14 14:54 UTC 版)

イメージ分析

ビジュアルコミュニケーションでは、イメージはコミュニケーション内に含まれている。そのイメージの解釈は主観的であり、イメージを介したコミュニケーションの中での深い意味の理解や意味の組合せには分析が必要となる。イメージはいくつかの見方で分析されているが、ここでは主要な観点となっている、ポール・マーティン・レスターによる六つの観点を挙げる。

個人的観点（Personal perspective）
見る人がイメージに対して何か思うとき、その意見は個人的な考えを基盤にしている。個人の画像に対する反応は、その人の考えや価値観によって、個人的観点は時に文化的な価値観と衝突することもある。また、見ている人が個人的な観点でイメージを見ているとき、その視点を変えることは難しく、そのイメージの見方は発信者の意図と異なってしまうこともある。
歴史的観点（Historical perspective）
イメージの見方は、使用メディアの歴史から生まれうる。異なった（新しい）メディアを使用することによって、時間経過を通じた画像の並べ替えの技術は変化してきた。例えば、コンピューターを使用した画像編集技術（Photoshopなど）で作られた画像は、手作業で作り編集される画像とは全く異なる。
技術的観点（Technical perspective）
照明の使われ方やポジション、イメージの表現方法に、イメージを見る人の見方は大きく異なる。正しい照明の使い方や、場所や表現方法は、そのイメージの見方を向上させる可能性がある。時には、画像は現実のものよりも優れていることがある。
倫理的観点（Ethical perspective）
この観点から見ると、イメージを作る人や見る人、またイメージそのものにも道徳的で倫理的な責任が必ず伴う。この観点は、六つのカテゴリー（定言命法、功利主義、快楽主義、中庸、黄金律、無知のヴェール）に分けられている。
文化的観点（Cultural perspective）
この文化的観点にとって、象徴化は非常に大切な定義である。文化的観点は、シンボルの特定も含む。イメージと関連した言葉の使い方や、画像の中でのヒーローの使われ方などは、画像のシンボル化の一例である。
批判的観点（Critical perspective）
批判的な視点でのイメージの見方は、見る人がそのイメージを批判するときであり、個々に批判はするものの、その批判的な視点は社会的な利益の中で形成されている。この見方は、個人的観点とは大きく異なっている。