タワーインフレ タワーインフレの概要

タワーインフレ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/01/23 15:05 UTC 版)

もし発生すれば、以下のようなとんでもない現象が起きてしまうと思われる。

  • インフレ率が「1秒で物価2倍」どころではなく、簡単に計算できないほど超猛烈となってしまっている。ペンゲーの場合は入手した現金をすぐ使うことができたからまだいいが、その暇もない。
  • 新しい額面の紙幣あるいは硬貨の制定・発行が追い付かず(というより発行しては駄目)、その国の当該通貨の現金として流通している紙幣・硬貨を全て集めても、また仮にその紙幣や硬貨を可視宇宙を埋め尽くすほど作ったとしても、米粒1粒どころか炭素原子1個(あえて計算すればの話だが)の価値にも全くもって足りない。
  • ペンゲーやジンバブエドルの場合にはその通貨を基準とした新通貨の制定やデノミができたからまだいいが、タワーインフレとなると当該通貨をデノミしたりその通貨を基準とした新通貨を制定しようにも、インフレがあまりにも速すぎて天文学的どころではなく、十進表記や厳密な桁数の計算すら事実上不可能とあってはこれらの対処のしようもない。つまり数字的にも当該通貨を使う経済が台無しになっており、当該通貨を制度的にも完全廃止するしかない(既に事実上廃止状態)。
    • 瞬間では、同じ商品の1個の値段も2個の値段も、数万個でも数億個でも、またどんな商品でも表記的に限りなく近くなってしまう。
    • その通貨を扱う電子商取引も成り立たなくなっている。
  • 前述のように当該通貨の紙幣・硬貨が通貨として事実上使用不能なため、大都市でも物々交換が普通になり、当該通貨よりも米や貝や布(原始時代かよ)、あるいは駄菓子や適当な小物などが貨幣として使われるようになる。
    • 冬には紙幣をストーブの燃料や凧として使うようになる(これらは実際にあった)。
    • 店の値札が「10↑↑100円」とか「10↑↑↑398円」、あるいはチェーンインフレでは「10→10→5→2円」とかなっているが、このような数字が増えるのを只眺めているしかない。
      • 「(10↑↑)20(10↑)987654円」のようにちょっと複雑な表記でカオスなことになっているものも。
      • 制度的に廃止せず放置すればグラハム数クラスにもなりかねない。
    • 自動販売機も消滅している。
    • 外国から来た人はその国の通貨をそのまま使ったりする。
    • 郵便切手の代わりとしてボタンやマッチ、小さいおもちゃなどが貼られていることも。
    • そしてそのタワーインフレ(またはチェーンインフレ)通貨の紙幣・硬貨が、子供銀行券的に使われたりもする。
    • 会社の給料も、どんな大企業であっても物品貨幣や外貨などで支払われる。
  • タワー表記やチェーン表記が多くの人に知れ渡るようになる。



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