ザナドゥ (ゲーム)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/19 06:54 UTC 版)
ザナドゥ・シナリオII
ジャンル | アクションロールプレイングゲーム |
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対応機種 |
X1 PC-8801 PC-8801mkIISR以降 PC-9801 FM-7/77 |
開発元 | 日本ファルコム |
発売元 | 日本ファルコム |
人数 | 1人 |
メディア |
[X1] 5'FD [PC-8801] 5'FD [PC-8801mkIISR] 5'FD [PC-9801] 5/3.5'FD [FM-7/77] 5/3.5'FD |
発売日 | 1986年10月1日[9] |
対象年齢 | 全年齢 |
その他 | 「ザナドゥ」の拡張シナリオ |
正式タイトルは『ザナドゥ シナリオII The Resurrection of Dragon』(ドラゴンの復活)。シナリオIの翌年、1986年10月1日に発売された(発売されなかった機種もある)。拡張シナリオという形での提供だが、ザナドゥの事実上の続編であり、アイテムやショップ、地形構成に至るまでゲーム内容の大幅な改修が行なわれている。なお『ザナドゥ』の続編ではあるが、ドラゴンスレイヤーシリーズの本編3作目という扱いではなく、その立ち位置は同時期の『ロマンシア』が受け継いでいる。
前作で勇者に倒されたはずのキングドラゴン・ガルシスであったが、地下迷宮ではふたたびモンスターたちが勢力を盛り返してきており、ガルシスが復活したとの噂が立ち始めた。王は勇者達にその調査と、魔物達の殲滅を命じた…といったストーリーである[10]。
ゲームシステム(ザナドゥ・シナリオII)
キャラクターの作成はオリジナルの「ザナドゥ」のディスクを用いて、トレーニンググラウンドで行なわれる。[11]。これにより、事前にザナドゥを持っていないとシナリオIIはプレイできないということになる。
ゲーム開始直後にダメージを受ける地形がある[12]、ケイブをくぐっても従来通り+1 / -1のレベルに移動するとは限らない[13]、さらにマップや謎解きも複雑であるなど難易度は向上している[14]。
モンスターの多くが入れ替えられ、アイテムも一部入れ替えが行なわれている[15]。そのほか、塔内のマップ構造が、レベルごとに前作の16×4部屋から8×8部屋に変更されている[16]、HPを低下させる代わりにカルマを下げる効果のある「ブラックポーション」にカルマを下げないものが混ざっている[17]など、仕様についても細かい変更がみられる。当時のゲーム雑誌では「カルマを下げるブラックポーションの見分け方」が定番として取り上げられていた。なお、カルマの下がるブラックポーションは白い表面ハイライトが5ドットで描かれているのに対し、カルマの下がらないものは4ドットで描かれている。
店によって品揃えや価格が異なり、転売でGoldを稼ぐ「行商」が可能になっている[18]。これによってアイテム数の制限が緩和され、リソース管理に関しては難易度が若干低下している。但し、上に乗るとアイテムや装備品の数量に応じてダメージを受ける「逆さつらら」の登場により、管理要素は更に多元化している。
ザナドゥ・シナリオIIの音楽は阿部隆人、古代祐三らが担当[8]。古代祐三のデビュー作でもある。BGMの評価は高いものの、オリジナルFM音源は今に至るまでごく一部の曲を除きCD化されていない。
シナリオIIを扱った攻略本は電波新聞社などに限られ、公式のデータブックVol.2はダンジョンのマップが掲載されていなかった。
各雑誌では88版を基に攻略記事が作られた。88版と他機種では、オープニングの曲やボスキャラの配置に違いがある。
ザナドゥ30周年記念版「ザナドゥ コンプリートコレクション」には、PC-8801mkII SR版が収録されている。
- ^ 既存のヌルいRPGなんてやってらんねー, ITmedia +D Games, 2005/10/25: "「XANADU」. 今や、“パソコン”といえばPC ... そんな偉大なるタイトル「XANADU」のPC-8801mkIISR版が発売されたのが、1985年の10月27日。"
- ^ 日本ファルコム (2005年). “ザナドゥの歴史”. 2008年12月16日閲覧。
- ^ 4Gamer.net (2005年11月4日). “「ザナドゥ・ネクスト」- レビュー”. 2008年12月16日閲覧。
- ^ “EGGコンソール ザナドゥ PC-8801mkIISR ダウンロード版”. My Nintendo Store(マイニンテンドーストア). 2023年12月15日閲覧。
- ^ ザナドゥ開発秘話、他。
- ^ 徳間書店 月刊テクノポリス1986年2月号 p.31
- ^ 徳間書店 月刊テクノポリス1986年7月号 p.37
- ^ a b (ゲームの諸元全般についての基礎資料)山下 (1987) p.205
- ^ 機種ごとの発売日は現版時点では不明。
- ^ 山下 (1987) pp.208-209
- ^ 山下 (1987) pp.208-211
- ^ 山下 (1987) p.212
- ^ 山下 (1987) pp.218-219 によれば、+-3レベル移動するケイブもある。
- ^ 山下 (1987) p.272によれば「前作より数倍難しい」との触れ込みであったとのこと。レベル11などは「この世のものとも思えないくらい究極の難解さ」であるという。
- ^ 山下 (1987) pp.256-257
- ^ 山下 (1987) pp.238-239
- ^ 山下 (1987) p.246
- ^ 山下 (1987) pp.208-211,pp.237-238
- ^ EGG版には前作のディスクAが同梱されているため、前作を持っていなくてもプレイすることが可能。
- ^ “「ザナドゥ PC-8801mkIISR」,本日配信。PCゲームの歴史にその名を刻む不朽の名作がSwitchで甦る”. 4Gamer.net (2023年12月14日). 2023年12月14日閲覧。
- ^ Falcom Cronicle p.357に「シナリオ2の出来事は正史として語られていないようだ」と記載されている。
- ^ 対象端末はW41K,W32S,W32SA,W32H,W31T,W31SA,W31S,W31K,W31CA,W22SA,W22H,W21SA,W21K,PENCKと発表された。
- ^ 未完の名作“コミック版ザナドゥ”の続編が出ない理由を作者の都築和彦先生が明かす「出版社の社員だったので勤務時間内に描いた物の報酬は規定の給与のみだった」
- ^ http://crusherfactory.net/~pmoon/mt/000816.html
- ^ http://www5d.biglobe.ne.jp/~t-suzuki/vol.12/gma_08.htm
- ^ https://www.allcinema.net/cinema/88697
- ^ ファルコム公式ホームページより[1]
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