1424年の海図
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「ツアン・ピッツィガーノ」の記事における「1424年の海図」の解説
ツアン・ピッツィガーノは、影響が大きかった1424年の羅針儀海図で、大きさ 57 by 90 cm (22 by 35 in) の、通称「ピッツィガーノ地図」を製作した。この地図は、1953年に、著名な収集家であったサー・トーマス・フィリップスの書庫から出てきた数千もの手書き写本の中から初めて発見された。現在は、アメリカ合衆国のミネソタ大学にあるジェームズ・フォード・ベル図書館(英語版)に所蔵されている (B1424mPi)。 作者の正体は必ずしも確かなものではない。1424年の地図の凡例には、「1424年8月22日、ツアン・ピッツィ... この地図を作った (Mccccxxiiij adi xxij auosto Zuane pizzi..... afato questa carta)」と記されており、姓の「Pizzi」の後は滲んでいるが、作者の名を一旦消そうとした上で、また復元しようとした痕跡が認められる。滲んでいる部分は、赤外線を当てると「pizzigano」と記されているようにも読み取れる。 ツアン (Zuane) は、ジョヴァンニ (Giovanni) に相当するヴェネト語でよくある名である。彼の名は定かではないが、日付は明確である。15世紀の他の地図類との比較から、いくつもの重要な点で、他の地図製作者たちがピッツィガーノを複写していたことが明らかになっており、彼の作品は意義深いものであった。
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