騎乗馬の選択について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 01:06 UTC 版)
柴田は騎手時代を通じて「厩舎社会の義理」を非常に重視したことで知られ、複数の騎乗馬の選択に際しては、馬の能力よりも過去の恩義や人間関係を優先し、また他騎手の騎乗馬を奪う形での乗り替わりを嫌った。ビジネスライクに徹して騎乗馬を選択していれば通算勝利数は大幅に増えていたとも考えられ、このことは以下の様な人物評にも現れている。 競馬評論家の井崎脩五郎は、柴田の通算1700勝達成の記念パーティーで挨拶に立った際に、「柴田さん、もしあなたが人の悪い騎手だったら、今日は2500勝達成を祝っていたことでしょう」と好意的な洒落を込めて述べている。 先輩騎手である野平祐二は、柴田を「過去に世話になった義理とかを守ってばかりいる。そして走らない馬、ダメな馬にばかり跨っている」「妙な男」と評した。 所属厩舎の調教師であり、柴田と親友でもあった高松邦男は、「自分が割を食ってもズッコケても、他人を押しのけてまで乗り替わろうとしない。見事すぎるほど、意地っ張りで頑固な男です」と語っている。 しかしこの様な一面は関係者からは特に評価され、現役時代はすでにNo.1ジョッキーの呼び声のあった岡部幸雄と関東の双璧として称えられていた。
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