かぜのうたをきけ【風の歌を聴け】
風の歌を聴け
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/16 20:04 UTC 版)
『風の歌を聴け』 (かぜのうたをきけ) は、村上春樹の1作目の長編小説。
注釈
- ^ ラジオN・E・Bから送られて来たTシャツの挿絵は、『群像』版、単行本、『村上春樹全作品』版、それぞれすべて異なる[2]。
- ^ あとがき「ハートフィールド、再び………(あとがきにかえて)」は『群像』掲載時にはなかった。単行本に付け加えられた文章であるが、『村上春樹全作品1979~1989』版では削除されている。
- ^ 「鼠三部作」は英語圏では「Trilogy of the Rat」と呼ばれている。
- ^ 1979年5月8日に行われた贈呈式で村上が述べた挨拶について、丸谷才一は次のように書いている。「彼はロス・マクドナルドの探偵小説が大好きで、その名探偵リュウ・アーチャーのファンなので、将来小説家になつたら、ぜひ村上龍といふ筆名で書かうと思つてゐた。ところが先に村上龍氏が小説家として登場してしまつたので、村上春樹でゆくしかなくなつて非常に残念だ、といふ話だつた。/受賞の挨拶でこのくらゐ人を喰つた話ができる新人は、警戒すべきである。」[21]
- ^ 斎藤美奈子『妊娠小説』、石原千秋『謎とき 村上春樹』にこの女性が誰かについての言及がある。
- ^ この言葉について村上は次のように語っている。「人はもちろん孤独です。僕も孤独です。あなたも孤独です。人と人が理解しあうことなんて不可能です。それは絶対的な真実です。僕らはみんなスプートニク衛星に乗って、地球のまわりをぐるぐるまわって、そのうちにどこかに消えていくライカ犬みたいなものです。でも『風の歌を聴け』に、たしかディスクジョッキーが出てきましたよね。彼が『僕は君たちが好きだ』というとき(たしかそう言いましたよね)、彼は本気でそう言っているんです。そういうことって、何かの役に立つと僕は思うんです。そう思いませんか?」[23]
- ^ 久保輝巳著『図書館司書という仕事』の「1章 ある図書館司書の生活」はこのエピソードを描いたものである。
- ^ 『ナッシュヴィル・スカイライン』は2017年の最新作『騎士団長殺し』に再び登場する。広尾のマンションに残したCDとLPを思い出しながら語り手は次のように述べる。「たとえばボブ・ディランの『ナッシュヴィル・スカイライン』や、『アラバマ・ソング』の入ったドアーズのアルバムは、いったいどちらの持ち物になるのだろう?」[27]
- ^ 『ダンス・ダンス・ダンス』に村上による訳詞が出てくる。また作中、語り手の「僕」は五反田君に向かって同曲の歌詞を引用する[30]。
- ^ 2004年9月に出版された改版の文庫は、単行本と同じく「レイニー・ナイト・イン・ジョージア」。
- ^ 2004年9月に出版された改版の文庫は、単行本と同じく「カザンザキス」。
出典
- ^ 『風の歌を聴け』(村上春樹)|講談社BOOK倶楽部
- ^ a b 山﨑眞紀子『村上春樹の本文改稿研究』若草書房、2008年1月、44頁。
- ^ 『風の歌を聴け』(村上春樹, 佐々木マキ):講談社文庫|講談社BOOK倶楽部
- ^ 『風の歌を聴け』(村上春樹):講談社文庫(新装版)|講談社BOOK倶楽部
- ^ 『サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3』マガジンハウス、2012年7月、137頁。
- ^ 『村上春樹 雑文集』新潮社、2011年1月、344頁。
- ^ 講談社100周年記念企画 この1冊!:『風の歌を聴け』講談社BOOK倶楽部公式サイト
- ^ 都甲幸治『偽アメリカ文学の誕生』水声社。
- ^ “Haruki Murakami's first novel to be retranslated and republished in English”. ガーディアン. (2014年9月5日) 2014年9月18日閲覧。
- ^ Hear the Wind Sing by Haruki Murakami - Random House Audio
- ^ 『やがて哀しき外国語』講談社文庫、219頁。
- ^ 『走ることについて語るときに僕の語ること』文藝春秋、2007年10月、45-46頁。
- ^ 『宝島』1983年11月号 「宝島ロングインタビュー」。
- ^ 河合隼雄『こころの声を聴く 河合隼雄対話集』新潮社、1995年1月、215頁。
- ^ 村上春樹『「これだけは、村上さんに言っておこう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける330の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?』朝日新聞社、2006年3月、141-142頁。
- ^ 『ポートレイト・イン・ジャズ』新潮文庫、2008年2月、201-202頁。
- ^ ちひろ美術館監修 『村上春樹とイラストレーター ―佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸―』 ナナロク社、2016年7月25日、222-223頁。
- ^ 佐々木マキ 「表紙の仕事」 『ユリイカ臨時増刊 総特集村上春樹の世界』1989年6月号、46-47頁。
- ^ うみべのまち 佐々木マキのマンガ1967-81 - 太田出版
- ^ 村上春樹 「佐々木マキ・ショック・1967」 『佐々木マキのナンセンサス世界』思索社、1984年2月、159頁。
- ^ 丸谷才一 『挨拶はむづかしい』 朝日新聞社、1985年9月15日、91頁。
- ^ 『村上ラヂオ』新潮文庫、108頁。
- ^ 『少年カフカ』新潮社、2003年6月、245頁。
- ^ a b 本書、講談社文庫、旧版、53頁。
- ^ 本書、講談社文庫、旧版、59-60頁。
- ^ 本書、講談社文庫、旧版、62頁。
- ^ 『騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編』 新潮社、2017年2月24日、221-222頁。
- ^ 本書、講談社文庫、旧版、70頁。
- ^ 本書、講談社文庫、旧版、92頁。
- ^ 『ダンス・ダンス・ダンス』、下巻、講談社文庫、旧版、35頁、51頁、165頁。
- ^ a b c d 本書、講談社文庫、旧版、95頁。
- ^ 本書、講談社文庫、旧版、110頁。
- ^ 本書、講談社文庫、旧版、144頁。
- ^ 本書、講談社文庫、旧版、18頁。
- ^ 本書、講談社文庫、旧版、19頁。
- ^ 本書、講談社文庫、旧版、22頁。
- ^ 本書、講談社文庫、旧版、45-49頁。
- ^ 本書、講談社文庫、旧版、65頁。
- ^ 本書、講談社文庫、旧版、82頁。
- ^ 本書、講談社文庫、旧版、103頁。
- ^ a b 本書、講談社文庫、旧版、148頁。
- ^ 『スメルジャコフ対織田信長家臣団』朝日新聞社、2001年4月、村上作品一覧・海外編。
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