金本位制による決済
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 05:17 UTC 版)
近代において国民経済や国際経済体制が形成され貿易が発達するとラテン通貨同盟などの国際的な通貨体制ができた。 しかし海底ケーブル通信網の充実によってロンドン金融市場が世界一の国際決済市場となった。イングランド銀行は金本位制を採用していたが、準備金としての正貨は国際通貨としても通用した。各国の国際収支の帳尻はロンドンにおける各国の金準備の増減によって決済された。国際経済における金本位制とは正貨を基準とした固定相場制なのである。 金準備は各国が自国通貨を発行する際の価値の裏づけとなるものであり通貨発行量と深く関連していた。国際収支の赤字が続いて金準備が減少した場合、通貨発行量も減少する。デフレになり、物価面で国際競争力を回復する。世界各国が金本位制をとれば、このようにして各国の景況は自動調整されるものと期待された。
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