蓑草鞋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/23 13:59 UTC 版)
蓑草鞋(みのわらじ)は、鳥山石燕の妖怪画集『百器徒然袋』にある日本の妖怪。
雪のつもっている竹林の中を蓑(みの)が胴体、草鞋(わらじ)が両脚となり、鍬(くわ)をかついだ姿で描かれている。『百鬼夜行絵巻』や『付喪神絵巻』に草鞋や蓑をモチーフとして描かれた妖怪は存在しているので、それらから石燕が着想を得て描いたものであろうと考えられている[1][2]。
平成以後の解説
凶作が続いた時期に年貢を厳しく取り立てられた農民の怨みの念が、古い蓑や草鞋に乗り移って付喪神と化したもの[3]と解説されることもある。蓑は来訪神の多くが身に纏っているように呪力があるものとされ、また草鞋も妖怪を避けるためによく呪物として使用されており、そのような器物は呪力によって妖怪化しやすいと考えられていた[4]ともされる。
脚注
- ^ 高田衛監修 稲田篤信・田中直日 編『鳥山石燕 画図百鬼夜行』国書刊行会、1992年、304頁。ISBN 978-4-336-03386-4。
- ^ 村上健司 編『妖怪事典』毎日新聞社、2000年、323頁。ISBN 978-4-620-31428-0。
- ^ 多田克己『幻想世界の住人たち』新紀元社〈Truth in fantasy〉、1990年、301-303頁。ISBN 978-4-915146-44-2。
- ^ 水木しげる『妖鬼化』Softgarage、2004年、60頁。ISBN 978-4-86133-027-8。
蓑草鞋(みのわらじ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 08:54 UTC 版)
蓑が胴体、草鞋(わらじ)が両脚となった姿の日本の妖怪。蓑は来訪神の多くが身にまとっているように呪力があるものとされ、使い込んだものは妖怪に変化しやすいと信じられていた。
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