第1腕
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/24 03:49 UTC 版)
第1腕 (first arm, dorsal arm)は最も背側に位置する1対の腕である。英語ではdorsal pair, upper pairとも呼ばれ、しばしばⅠと略記される。 コウイカ属 Sepia エゾハリイカ亜属 Doratosepionに属する、ボウズコウイカ Sepia erostrata Sasaki, 1929やウスベニコウイカ Sepia lorigera Wülker, 1910、ウデボソコウイカ Sepia tenuipes Sasaki, 1929などの雄では第1腕が伸長し、最も長くなる。特にトサウデボソコウイカ Sepia subtenuipes Okutani & Horikawa, 1987の成熟雄では、第1腕が触腕より長く伸びる。 ダンゴイカ Sepiola birostrata Sasaki, 1918やミミイカ Euprymna morsei (Verrill, 1881)では雄の左第1腕が交接腕化する。それに対しボウズイカ Rossia pacifica Berry, 1911では雄の左右第1腕がともに交接腕となる。 アオイガイ Argonauta argo Linnaeus, 1758の雌では、第1腕は殻分泌のために背側(反口側)の保護膜が著しく拡張して半扇形となり、腕の末端がこの膜と癒合している。保護膜により第1腕基部の断面は三角形になる。
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