交接腕
交接腕
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 20:28 UTC 版)
詳細は「交接腕」を参照 交接腕 (こうせつわん、ヘクトコチルス、hectocotylus, hectocotylized arm)は雄が持つ、雌に精包およびその中の精子を渡すために変形した腕である。化茎腕や生殖腕とも呼ばれる。成熟とともに一定の腕が交接腕に変形する現象を化茎現象(かけいげんしょう、hectocotylization)または交接腕化という。交接腕はその種によって変化の様式と腕の位置が決まっている。イカでは腕の末端よりの吸盤のいくつかが消失し、吸盤柄が櫛の歯状に並ぶものや特別な膜や突起が生じるものがある。タコでは腕の先端が匙状になり、そこまで精包が通る溝が走るものがある。普通コウイカ類のもつ交接腕は再利用できるが、アオイガイ科やアミダコ科の雄では一生に一度しか交接できず、精子を満載した交接腕が雌の体内に挿入されると、切り離され雌の外套腔内に残る。英名 hectocotylusの名は、ギリシア語で100を意味するἑκατόν (hekatón)に由来する接頭辞 hecto-と小さな器を意味するギリシア語のκοτύλη (kotýlē)からなり、1829年、ジョルジュ・キュヴィエがアオイガイの交接腕を寄生虫と誤認し百疣虫 Hectocotylus octopodis Cuvier, 1829と命名したことによる。 オウムガイ類の交接腕はスペイディクス (spadix)とよばれ、勃起して精子を雌に渡す役割を持っている。 @media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .mod-gallery{width:100%!important}}.mw-parser-output .mod-gallery{display:table}.mw-parser-output .mod-gallery-default{background:transparent;margin-top:.3em}.mw-parser-output .mod-gallery-center{margin-left:auto;margin-right:auto}.mw-parser-output .mod-gallery-left{float:left;margin-right:1em}.mw-parser-output .mod-gallery-right{float:right}.mw-parser-output .mod-gallery-none{float:none}.mw-parser-output .mod-gallery-collapsible{width:100%}.mw-parser-output .mod-gallery .title,.mw-parser-output .mod-gallery .main,.mw-parser-output .mod-gallery .footer{display:table-row}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div{display:table-cell;text-align:center;font-weight:bold}.mw-parser-output .mod-gallery .main>div{display:table-cell}.mw-parser-output .mod-gallery .gallery{line-height:1.35em}.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div{display:table-cell;text-align:right;font-size:80%;line-height:1em}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div *,.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div *{overflow:visible}.mw-parser-output .mod-gallery .gallerybox img{background:none!important}.mw-parser-output .mod-gallery .bordered-images .thumb img{outline:solid #eaecf0 1px;border:none}.mw-parser-output .mod-gallery .whitebg .thumb{background:#fff!important} タコの交接腕の模式図 チヂミタコブネ Argonauta bottgeriの交接腕
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交接腕
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/23 20:27 UTC 版)
Sasaki (1929)や奥谷ら (1987)での調査標本には雄は見られないが、何れも雌の外套膜内に切離した雄交接腕の残留が観察されている。交接腕は全体的にタコブネのものと類似していると思われる。それは長さ約32 mmで、その後ろにある幅広い収縮膜 (contractile membrane)の収縮により馬蹄形に丸く折れ曲がる。交接腕の吸盤は65個を数え、吸盤列は明確な2列にほんの僅かに置かれる。保護膜は吸盤の高さと同じくらいの幅で、吸盤の外側の表面と非常に近く接している。
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交接腕
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/24 03:49 UTC 版)
詳細は「交接腕」を参照 交接腕 (こうせつわん、ヘクトコチルス、hectocotylus, hectocotylized arm)は雄が持つ、雌に精包およびその中の精子を渡すために変形した腕(普通腕)である。化茎腕や生殖腕とも呼ばれる。成熟とともに一定の腕が交接腕に変形する現象を化茎現象(かけいげんしょう、hectocotylization)または交接腕化という。交接腕はその種によって変化の様式と腕の位置が決まっている。 イカでは腕の末端よりの吸盤のいくつかが消失し、吸盤柄が櫛の歯状に並ぶものや特別な膜や突起が生じるものがある。タコでは腕の先端が匙状になり、そこまで精包が通る溝が走るものがある。普通コウイカ類のもつ交接腕は再利用できるが、アオイガイ科やアミダコ科の雄では一生に一度しか交接できず、精子を満載した交接腕が雌の体内に挿入されると、切り離され雌の外套腔内に残る。 英名 hectocotylusの名は、ギリシア語で100を意味するἑκατόν (hekatón)に由来する接頭辞 hecto-と小さな器を意味するギリシア語のκοτύλη (kotýlē)からなり、1829年、ジョルジュ・キュヴィエがアオイガイの交接腕を寄生虫と誤認し百疣虫 Hectocotylus octopodis Cuvier, 1829と命名したことによる。
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