日本語のために
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/17 04:30 UTC 版)
『日本語のために』(にほんごのために)は、丸谷才一の評論、随筆。
注釈
- ^ 初出は『考える人』2010年冬号。
- ^ 「散文の場合ならば達意の文章といふことはある。詩の場合には達意の詩なんてものはない」「詩は言葉の魔法である。『力をも入れずして天つちを動かす』技術である。さういふ玄妙なものを書ける子供が滅多にゐるはずがないのは、明らかではないか」と丸谷は述べる[3]。それゆえ子供に詩を作らせるなというのが丸谷の論旨。
- ^ 駄文と評した箇所は「きょうは生えていて、あすは炉に投げ入れられる野の草でさえ、神はこのように装って下さるのなら、あなたがたに、それ以上よくしてくださらないはずがあろうか」。当該部分の文語訳は「今日ありて明日爐に投げ入れらるる野の草をも、神はかく装ひ給へば、まして汝らをや」。
- ^ ベストセラーとなった『日本列島改造論』について、丸谷はこう述べている。「一見もつともらしく(無個性なだけなほさらもつともらしく)しかもそのくせ空疎にして浅はかな名調子(?)の連続は、とても総理大臣の本とは思へないのである。何よりも、一流の人物の文章ならあるに決まつてゐる生気がまつたくない」
出典
- ^ 『丸谷才一全集』第12巻、文藝春秋、2014年9月10日、548頁。
- ^ 丸谷才一『日本語のために』(電子書籍)|新潮社
- ^ 本書、新潮文庫、14頁。
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