投票力指数の計算例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 02:40 UTC 版)
「シャープレイ=シュービック投票力指数」の記事における「投票力指数の計算例」の解説
ある組織において多数決による意思決定を行う場合を考える。この組織は3票を持つA、2票を持つB、1票を持つCとDの4人の投票者から成る。ここで、多数派になるには(全体で7票が投じられることから、)4票が必要である。 このとき、下の表に示すような投票の24配列があり得る。 ABCD ABDC ACBD ACDB ADBC ADCB BACD BADC BCAD BCDA BDAC BDCA CABD CADB CBAD CBDA CDAB CDBA DABC DACB DBAC DBCA DCAB DCBA それぞれの投票の並びに対してピボット投票者が存在する。(表において太字で表記)ピボット投票者とは、その投票者によって累計投票数が過半数以上となる最初の投票者のことである。あるプレイヤーがピボットである、と表現することもある。 ここで(上の表を参照すれば)Aは24個ある配列のうち12の並びでピボットである。よって、Aの投票力指数は1/2である。同様にして、他の投票者の投票力指数が求まり、それぞれ1/6となる。 持つ票数に差があるにもかかわらず、Bの投票力はCとDと差が無い。ここで、Aが誰かと提携する前にある意見を投票しようとしている場合を考えてみよう。このとき、Aは自身以外のどの投票者と提携しても過半数を投じることができ、また、Aの決定を覆したい場合はB、C、Dが3者で提携を形成しなければない。よってB、C、Dそれぞれが同様の役割を果たすことは明らかである。この投票力指数はこういったことを反映したものと考えられる。 投票力指数の計算には,動的計画法,列挙法, モンテカルロ法等が用いられる.
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