戦闘機による攻撃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 10:26 UTC 版)
「チャーリー・ブラウンとフランツ・スティグラー事件」の記事における「戦闘機による攻撃」の解説
ブラウンの爆撃機はドイツ空軍第11戦闘航空団(Jagdgeschwader 11)の1ダース以上の戦闘機(メッサーシュミット Bf109とフォッケウルフ Fw190の混成)の攻撃を10分以上にわたって受け続けた。これによりさらなる損傷を受け、3番エンジンの出力は半分にまで落ちた(すなわち爆撃機の実質の飛行能力は、本来の高々40%までに低下したことになる)。爆撃機の内部の酸素、油圧、電気系統も損傷を受け、ラダーの半分と左側エレベーター、そしてノーズコーンを失った。銃手たちの銃器は故障した。その原因は機内搭載の各種系統が失われた結果、発射機構が凍結したためと考えられる。これにより爆撃機の防衛力は、本来11基の銃器があったうち、2基の上部ターレット、加えて機首銃の前方火力が3基のうち1基を残すのみとなった。乗員の多くは負傷し、尾部銃手のエッケンロードは砲弾の直撃により頸部を損傷した。イェレサンコは榴散弾により脚に重傷を負い、ブラックフォードの足は飛行服の電熱線のショートにより凍えていた。ペックアウトは砲弾によって目を傷つけられ、ブラウンは右肩を負傷していた。機内に搭載していたモルヒネの注射液も凍結し、乗員の応急処置も困難を極めた。無線通信は破壊され、爆撃機の外装は著しく損壊していた。奇跡的に、エッケンロード以外の全員が生存した。乗員は爆撃機からの脱出が可能であるか議論したが、イェレサンコが負傷により安全に着陸できないことが分かった。イェレサンコを放置することが出来ず、爆撃機は航行を続けた。
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