心理面から見たネット中毒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 03:50 UTC 版)
「ネット中毒」の記事における「心理面から見たネット中毒」の解説
この分野は、ネットというメディアが誕生した事と、心理学面の因果関係立証には多大な時間が掛かる事もあって、研究はまだ始まったばかりという段階である。それだけに、安易に「ネットに依存する病気である」と述べるのは非常に危険である。ただその一方で、インターネット依存症という論理も存在しており、インターネットの提供しているサービスの依存症状態に陥っていると見なす向きも存在する。 その一方、カナダ・アルバータ大学大学院のMary Modayilらによる2004年のレポートでは、何らかの精神疾患を抱えネットの利用に長時間没頭しがちとなる傾向があることは認めながらも、インターネット利用以前から長期の精神疾患の傾向にある者にとっては、それらサービスの利用が何らかの癒やしとして、うつ病など気分障害の治療に役立つ可能性も示されている。 同レポートでは、精神的に何らかの問題を抱えて、なお、他人との接触を求めてネットのコミュニティに、たとえ匿名であっても参加する事は、本人がそれらの問題を克服するきっかけを求めて活動する意欲があるためだともしており、ネット中毒は精神的な問題を生むのではなく、逆に精神的な問題から、ネットを利用して精神的な健康を取り戻そうとしているのだとすら述べている。勿論、これも研究中の段階にあるために、100%信用する事もできない。
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