寝室と寝具
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/29 06:20 UTC 版)
ヨーロッパのユースホステルの様式では、寝室内のベッドは二段ベッドであり、その様式は日本国内の施設でも一般的であるが、日本では寝室が布団を敷いて寝る畳敷きの和室となっている施設もある。 また、近年の日本では、寝室内に二段ベッドではなくシングルベッドを備える施設が増えている。1室の宿泊人員は、日本でも海外でも、一般的には4〜8人程度である。 中には、大部屋の寝室に二段ベッドを何台も据えて一部屋の宿泊人員を多くした「マスプロ」式・「詰め込み」式で、ホステラーにとって居住性が高いとは言えない施設もある。 料金が低廉とはいえ、日本でも海外でも、寝室や廊下など館内が清潔で、相部屋ながら居住性の高い施設も多い。一方、中には衛生的とは言い難い施設もある。 窃盗などへの防犯対策では、日本国内でも近年では寝室の扉を内側から施錠できる施設が少なくない。日本ではまだ少ないが、ヨーロッパではチェックイン時にホステラーに寝室の鍵を貸与する施設が一般的である。寝室の鍵はカードキーである場合もある。チェックイン時に鍵の保証金を徴収し、紛失・破損など問題がない限りチェックアウト時に鍵を返却の際、全額保証金を返還する施設もある。また、ロンドン・パリなどヨーロッパの都市部では、寝室の扉がオートロックとなった施設もある。さらに、ヨーロッパでは寝室内に荷物用ロッカーを備える施設が多く、その場合ホステラーがロッカーの施錠を持参の南京錠で行うことが多い。 ベッドのシーツ(ユースホステルにおいては「スリーピングシーツ」と呼ばれることが多い)は、かつてホステラーが持参することが多かったが、現在ではほとんどの場合、施設が提供するものを使用する。以前は封筒状のものが一般的であったが、形状からくる束縛感が不評なこともあり、多くの場合一般的なシーツを二枚重ねにして使用する。もちろん現在の日本ではシーツは宿泊料金に含まれており、持参しても料金は割引にならない。海外では、現在でもシーツ持参で宿泊料金が割引になる国がある。 朝には毛布を畳み、かつての日本ではその方向や畳み方まで微に入り細をうがって点検するという、まるで刑務所か軍隊を思わせるような規律があったが、現在はそのような厳しい点検を行うことはない。借りたシーツは連泊でない限り、ベッドまたは布団から外して畳み、所定の場所に返却する。
※この「寝室と寝具」の解説は、「ユースホステル」の解説の一部です。
「寝室と寝具」を含む「ユースホステル」の記事については、「ユースホステル」の概要を参照ください。
- 寝室と寝具のページへのリンク