女子拓殖講習会
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 12:25 UTC 版)
女子拓殖講習会は、未婚女子に対して満洲移民事業に対する意識啓発と涵養を目的で行われた。1936年に宮城で最初に実施され、1938年から拓務省の助成が行われるようになり、開拓団を送り出した地域を中心に全国で行われた。『女子拓殖指導者提要』(1942年)には、1940年度には講習会が40府県で計165回行われて全受講者は7755名、1942年には受講者は概ね毎年9000名と記録されている。また、講習会は「満蒙開拓女子青年塾」「満蒙開拓花嫁学校」「大陸の花嫁講習会」など様々な通称で呼ばれた。 講習会は合宿制で、期間は5日から20日まで様々であった。会場は小学校や農学校女子部、青年学校女子部などが充てられ、受講生数は20名から70名と様々である。訓練は儀礼・儀式に重点が行われ、精神訓話と合わせてイデオロギー形成が意図されている。この講習会を受けた女子の中から一定の条件を満たした者によって東亜建設女子同志会が結成された。同志会は訓練修了者をプールして、勤労奉仕隊もしくは開拓女塾へ送り込むための組織で、府県の区域ごとに結成されて会員相互の親睦を図りつつ随時講習や訓練を受けさせていた。また、受講生が花嫁志望に至っても親の反対により断念する場合があったため、一般婦人に対する啓蒙を目的とした講習会も行われていた。
※この「女子拓殖講習会」の解説は、「大陸の花嫁」の解説の一部です。
「女子拓殖講習会」を含む「大陸の花嫁」の記事については、「大陸の花嫁」の概要を参照ください。
- 女子拓殖講習会のページへのリンク