名馬グトルファフシと名剣グンフィエズルとは? わかりやすく解説

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名馬グトルファフシと名剣グンフィエズル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/06 23:42 UTC 版)

名馬グトルファフシと名剣グンフィエズル』は[1][注 1]アイスランド民話


注釈

  1. ^ この馬名は現代アイスランド語で、原語 gullfaxiの正規発音は[kʏtlfaxsɪ]「クトルファフシ」であるとされるが、後部のfaxiファクシの滝英語版のように、[faksɪ]「ファクシ」と発音するのも一般的になっている。剣は原名Gunnfjöðurのアイスランド語発音であり、ラングによる変名の発音ではない。
  2. ^ 『The Crimson Fairy Book』、1903年に所収。
  3. ^ ラングは日本の昔話もドイツ訳から重訳している場合があり、「しっぺい太郎」もドイツ風に"Schippeitaro"と表記されている。
  4. ^ 原話では「小国の王」smákóngur
  5. ^ 原話では墳墓か塚を意味する haugr
  6. ^ マニング=サンダーズの再話では、王は、森で出会ったインギボルグから、トロールの娘だと身のうちを明かされる。
  7. ^ 原話では hnoðaで、Cleasby-Vigfusson辞典では"clew"と定義されるが、ラング童話では"ball of string"
  8. ^ アールネ・トンプソンのタイプ・インデックス D1313.1.1. 「魔法の鞠が道を指し示す」("Magic ball of thread indicates road")に相当
  9. ^ krók-stjaki a, m. a boat-hook (Cleasby-Vigfusson 辞典).
  10. ^ ラングはワインとしているが、ドイツ訳やアイスランドの原話ではどんな飲料か述べられない。
  11. ^ a b ラングの訳では雄犬となっているが ("tears running down his face")、アイスランド語版では雌犬 (tíkin)だと記述される箇所がある。
  12. ^ 英訳"stronger than ever you were"。原文では「もう萎えた体ではなくなり、元通りの健康を取り戻している("orðinn frískur aftur")」と表現する。
  13. ^ 原話では、父が巨人だという記述はなく、「彼女の父親はよそ者が家にいると判るのだ」því faðir sinn viti ef nokkur framandi komi í húsiðとしている。
  14. ^ 原話では「中に入る前に」 fyrr en hann gengur innで、ドイツ訳では「家に入る前に」 bevor sie jedoch in das Haus eintrat.
  15. ^ ullar-hönk、定義は "hank, or coil" of wool
  16. ^ 原話では「嗅ぎまわり探した」lyktar og leitar
  17. ^ つまり"Fussum fei"という感嘆詞は、『ジャックと豆の木』で巨人が言う「フィー・ファイ・フォー・ファム英語版」にきわめて近い。
  18. ^ 原話では「教会」: kirkju (主格 kirkja); ドイツ訳もkirche
  19. ^ 原話では、洞穴(hús)の中のすべての家屋 ("house")を開けて見せるが、ポエスチオンのドイツ訳では家( Haus)の部屋(Zimmer)すべてになっており、ラング版もこれにならう
  20. ^ 原話では「余分な鍵(合鍵の余り)」Hún segir það vera aukalykil、ドイツ訳では「特別な鍵」besonderer Schlüsselと答えている
  21. ^ ラング版では「ほんの少しの隙間」 "if she did open the door it must only be a very tiny chink"だが、原話では「半開き」 í hálfa gátt
  22. ^ 原話やドイツ訳では「黄金で装飾された剣」 gull-búið (gull-búinn中性); ein reich mit Gold verziertes Schwert
  23. ^ 英訳:"He who rides this horse and wears this sword will find happiness"; アイスランド語: Hver sem á þessum hesti situr og með þessu sverði gyrðir sig mun gæfumaður verða
  24. ^ 原話とドイツ訳によれば、雹嵐を正しく起こすためには「石の裏側の白い面」を突かなければならない。間違った側を打つと雹は自分に向かい自滅してしまう。ラング版では、「ハトの卵」ほどの大きさの雹で、「20マイル以内のすべての人」を殺してしまうとあるが、脚色である。
  25. ^ 隷僕〔スラール〕ども (þrælar)
  26. ^ 原話ではグンフィエズルで斬ったと剣の名を明記する。
  27. ^ 原話では結婚の宴のことはないが、そののちシグルドとヘルガが王と王妃におさまったとする。

出典

  1. ^ ないとうふみこ訳 (2009) 「名馬グトルファフシと名剣グンフィエズル」(ラング世界童話集)。
  2. ^ Poestion (1884), Islandische Märchen, pp.143-152。 Lang (1903)の物語末に原典が Islandische Märchen と記載される。
  3. ^ Poestion (1884) "XVIII. Das Pferd Gullfaxi und das Schwert Gunnfjödur ", pp. 143–152
  4. ^ a b Poestion (1884), p. xxi
  5. ^ ポエスチオンによれば、Jón Árnason (1864). Íslenzkar Þjóðsögur og Æfintýri. 2. Leipzig: J. C. Hinrichs. https://books.google.co.jp/books?id=LmcJAAAAQAAJ の第8部「分類・民話」(Flokkur; Æfintýri)に収められる。
  6. ^ Jón Arnason et al. (1956), Bd. 6, p.61
  7. ^ National and University Library of Iceland (2009-2013). “JS 287 4to”. handrit.is. September-2013閲覧。 写本の題名は:「民話・第1册」"Þjóðsögur 1. hefti
  8. ^ Jón Arnason et al. (1956), Bd. 4, pp.565-
  9. ^ オンライン版が、Wikisourceにある: Sagan af hestinum Gullfaxa og sverðinu Gunnfjöður
  10. ^ 原話Fussum fei, mannaþefur í helli vorum。 Cleasby-Vigfusson 辞典によれば fussa は「動詞。fieと言うこと」、fussum は「感嘆詞、英語のfie」とあり、辞典の補遺の部に fei, feiを「fy, fy!」と定義する。
  11. ^ a b 『べにいろの童話集』「名馬グトルファフシと名剣グンフィエズル」325頁。ラング版では文中に馬と剣名の意訳をそれぞれ "Golden Mane," "Battle-Feather"と併記する。ポエスチオン訳でも括弧内に"Goldmähne," "Kampffeder"とドイツ語での意訳を付記している
  12. ^ Manning-Lass, Roger (1997). “2.2 Hearing the inaudible”. Historical Linguistics and Language Change. London: Cambridge University Press. p. 59. ISBN 9780521459242. https://books.google.com/books?id=onIXR2xnV5gC&pg=PA59 
  13. ^ Malone, Kemp (1952), “The phonemes of Modern Icelandic”, Studies in Honor of Albert Morey Sturtevant, University of Kansas Publications: Humanistic studies 29 (Lawrence, Kansa): p. 13, https://books.google.com/books?id=wKQXAQAAIAAJ&q=fax+mane 
  14. ^ "'My father is a king, but he has not got any sword so beautiful as that. Why, the jewels in the scabbard are more splendid than the big ruby in his crown! Has it got a name? Some swords have, you know." Lang (1903), p. 321
  15. ^ Manning-Sanders (1972), pp. 53–65
  16. ^ アイスランド語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:Íslenzkar þjóðsögur og æfintýri/Ævintýri/
  17. ^ Jón Arnason et al. (1956), Bd. 4, pp.572-
  18. ^ Jón Arnason et al. (1956), Bd. 4, pp.585-
  19. ^ Jón Arnason et al. (1956), Bd. 5, pp.147-
  20. ^ Jón Arnason et al. (1956), Bd. 5, pp.154-


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