伊豆珪石鉱山
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伊豆珪石鉱山(いずけいせきこうざん)は、静岡県賀茂郡西伊豆町宇久須及び伊豆市土肥にあった珪石や明礬石を産出した鉱山である。板ガラスの原料となる珪石を採掘する鉱山として本格的な開発が行われ、また第二次世界大戦末期には明礬石がアルミニウムの原料として注目され、詳細な鉱床調査の後に大規模な採掘計画が進められた。
注釈
- ^ 宇久須の明礬石鉱床発見の経緯として、山本階が金山を経営する佐藤謙三に明礬石を見せたことがきっかけであるとの説もある[44]。
- ^ 明礬石苛性ソーダ法は、明礬石に苛性ソーダを加え、鉱石中のアルミニウム硫酸塩を中和させて粗製アルミナとし、粗製アルミナをアルミン酸ソーダで処理して精アルミナを得る方式であった[60]。
- ^ 明礬石マグネサイト法とは明礬石とマグネサイトを混焼して、鉱石中のアルミニウム硫酸塩に作用させて硫酸マグネシウムとすることで明礬石を分解し、分解後の明礬石から粗アルミナを分離した後、バイヤー法でアルミナを精製する方式である[61]。
- ^ 明礬石石灰法とは、明礬石に消石灰を加え、鉱石中のアルミニウム硫酸塩に作用させて石膏を生成させた上で、大量の海水で石膏分を溶かして粗製アルミナを得て、その粗製アルミナをバイヤー法で処理する方法である。石膏は海水の溶解度が低く、大規模な沈殿池を建設せねばならない等の欠点があった[61]。
- ^ 1944年4月、旭硝子は日本化成工業と合併して三菱化成工業と社名を変更する[84]。
- ^ 日本板硝子では、終戦直後は朝鮮産珪砂の在庫で板ガラスを製造していた[105]。
出典
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