ホヤウカムイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/09 09:16 UTC 版)
ホヤウカムイは、アイヌに伝わる蛇神。名前は「蛇の神」を意味する。ホヤウまたはオヤウカムイともいう。
注釈
- ^ 吉田巌 (1914年)によるカナ表記[2]。
- ^ 洞爺湖のほかにも、カリンバトウ、ネツヌサトウの沼の主がホヤウであると伝わっていた[2]。
- ^ 更科源蔵 (1967年)より引用:"日高から西部の湖には、サクソモアイェプ(夏に言われぬ者)という、翼の生えた蛇体がいるといわれ、胴体は俵の様で頭と尾が細く、鼻先がノミのように尖っていてこれがぶつかると、大木でも伐り倒されたり引裂かれたりする。全身淡黒色で目の縁と口のまわりが赤く、ひどい悪臭があって、これの棲んでいる近くに行っても、またその通った跡を歩いてもその悪臭のために、皮膚がはれたり全身の毛が脱けおちてしまう。"
- ^ 吉田の情報源であるパレシナという話者が、その兄サンコレアシに実際起こったこととして語っている。
- ^ "體亀(エチンゲ)の如きもの"といわれる。アイヌ語で ecinke は"亀"の意。
- ^ 吉田は有珠岳(ウフイヌプリ)とルビを振るが[2]、ウフイヌプリは「燃える山」つまり"火山"の意[15]。
出典
- ^ a b c d e f 知里真志保編訳 編「えぞおばけ列伝」 『アイヌ民譚集』岩波書店〈岩波文庫〉、1981年 (原著1960年)、202-203頁。ISBN 978-4-00-320811-3 。
- ^ a b c d e f g h 吉田巌「アイヌの妖怪説話 (續)」『人類学雑誌』第29巻第10号、日本人類学会、397-407(404)頁、1914年10月 。
- ^ a b c d Philippi, Donald L. (2015) [1979]. “Song of a Dragon God”. Songs of Gods, Songs of Humans: The Epic Tradition of the Ainu. Princeton University Press. pp. 154-161. ISBN 1400870690. JSTOR j.ctt13x0q8v.23
- ^ a b 久保寺逸彦 『アイヌ叙事詩神謡・聖伝の研究』岩波書店、1977年、189-194頁。
- ^ Philippi 1979[3]。久保寺 1977に拠る[4]。
- ^ a b 常光徹監修『にっぽん妖怪大図鑑』2011年ポプラ社、99頁
- ^ a b c d e 更科源蔵 『カメラ紀行 アイヌの神話』淡交新社、1967年、163-170頁。 NCID BN0622560X 。
- ^ a b 更科源蔵、安藤美紀夫 『北海道の伝説』角川書店〈日本の伝説 17〉、1977年、67-170頁。ISBN 978-4-04-722017-1。
- ^ ユーカラ38番[4][3]。
- ^ a b Batchelor, John (January-March 1894). Items of Ainu Folk-Lore. 7. 30-31. JSTOR 532957
- ^ Philippi (2015) [1979]: "Dragons are sometimes companion spirits of shamanesses (竜は、ときおり巫女を伴う精霊にもなりうる)".[3]
- ^ Hunter's Log (2020).
- ^ 関口秋生編 編 『あなたの知らない未確認生物 ニッポンのUMA〔図解説〕大図鑑』コアマガジン、2008年、203頁。ISBN 978-4-86252-311-2。
- ^ a b 更科源蔵 『アイヌ伝説集』北書房、1971年、156-157頁。 NCID BN12649338。
- ^ 萱野茂「ウフイヌプリ【uhuy nupuri】」『アイヌ語辞典』、三省堂、116頁、1996年 。
[続きの解説]
「ホヤウカムイ」の続きの解説一覧
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- 2 ホヤウカムイの概要
- 3 脚注
固有名詞の分類
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