ホッジ群に対する小平とスペンサーの証明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/22 05:22 UTC 版)
「レフシェッツ超平面定理」の記事における「ホッジ群に対する小平とスペンサーの証明」の解説
小平とスペンサー(Spencer)は、ある制限の下に、ホッジ群 Hp,q に対するレフシェッツ定理を証明することができることを発見した。特に、Y が滑らかでラインバンドル O X ( Y ) {\displaystyle {\mathcal {O}}_{X}(Y)} が豊富であると仮定すると、制限写像 Hp,q(X) → Hp,q(Y) は p + q < n − 1 に対し同型となり、p + q = n − 1 に対し全射となる。 ホッジ理論により、これらのコホモロジー群は、層コホモロジー群 H q ( X , ⋀ p Ω X ) {\displaystyle H^{q}(X,\textstyle \bigwedge ^{p}\Omega _{X})} と H q ( Y , ⋀ p Ω Y ) {\displaystyle H^{q}(Y,\textstyle \bigwedge ^{p}\Omega _{Y})} に等しくなる。従って、定理は、秋月・中野の消滅定理(英語版)(Akizuki–Nakano vanishing theorem)を H q ( X , ⋀ p Ω X | Y ) {\displaystyle H^{q}(X,\textstyle \bigwedge ^{p}\Omega _{X}|_{Y})} へ適用し、長完全系列を使うことで得られる。 この証明と普遍係数定理を結合して、標数 0 の任意の体に係数を持つコホモロジーについての通常のレフシェッツの定理をほぼ得ることができる。しかしながら、Y に付け足した仮定にために、少し弱くなっている。
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