ベル‐じっけん【ベル実験】
ベル実験
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ベル実験(ベルじっけん、英: Belle experiment)とは、高エネルギー加速器研究機構(KEK)のKEKB加速器とBelle測定器を用いて、B中間子におけるCP対称性の破れの検証を行った国際共同実験である。1999年に実験を開始し、2010年にデータ取得を終了した。プロジェクトはBelle II実験に引き継がれた。Belle実験の名称はフランス語で「美」を意味する「belle」に由来する。これはB中間子を構成するボトム(bottom)クォークがかつてビューティ(beauty)クォークと呼ばれていた頃があったためである。また、B・el・leという文字の組にも意味があり、本実験で扱う大量のB中間子が電子(electron)と陽電子(電子の反粒子;elをひっくりかえしてle)の衝突から生成される様子を表している。
- ^ 「B」を構成している「e」と左右反転した「e」の大きさが異なることには、「非対称なビーム」という意味がある。しかし、その文字の大きさが、実際の電子と陽電子ビームのエネルギーの大きさを表しているわけではない。衝突実験に用いられるビームのエネルギーは、電子が8ギガ電子ボルト、陽電子が3.5ギガ電子ボルトであり、ロゴに使われている文字の大きさとは反対に、電子のほうがエネルギー値が高い。
- ^ 『Belle実験がB 中間子の「量子もつれ」を観測』(プレスリリース)高エネルギー加速器研究機構、2007年3月2日 。2021年7月30日閲覧。
- ^ The Physics of the B Factories. Springer. (2015). ISBN 978-3662449905. arXiv:1406.6311
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- 2 ベル実験の概要
- 3 Belle Plus
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