註釈学派 (フランス法)とは? わかりやすく解説

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註釈学派 (フランス法)

(フランス註釈学派 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/16 08:59 UTC 版)

註釈学派(ちゅうしゃくがくは、Ecole de l'Exègèse)とは、フランスの法学者の一派。


注釈

  1. ^ 註釈学派ではなく、当時最先端の思想であった自由法論が念頭にある。星野英一『民法論集第五巻』181、197-198頁(有斐閣1986年
  2. ^ 後年の富井は法律の註釈や暗記に対する強い嫌悪をしばしば示している。大村敦志「富井政章」『法学教室』186号33頁
  3. ^ 富井は、フランス民法百周年の祝賀演説という祝典の場においてすら、フランス法学に対して「卑近なる註釈的に偏した」との批判を浴びせている。富井政章「佛蘭西民法制定後佛国二於ケル沿革」法理研究会編『仏蘭西民法百年紀念論集』35頁(法理研究会、1905年)
  4. ^ 自由法論に対しては富井も一定の評価を与えている。牧野英一『民法の基本問題』3頁以下(有斐閣、1955年)。ただし、結論的には「この学説は論理解釈の弊を矯めんが為め遂に論理解釈そのものを排斥し成文法以外に茫漠たる一大法源を認めんとするものにしてその非なること」明らかである、としてこれを退けている。富井・民法原論第一巻101頁

出典

  1. ^ 潮見俊隆利谷信義編『日本の法学者』法学セミナー増刊33頁(日本評論社1974年
  2. ^ 石坂音四郎『改纂民法研究上巻』2頁(有斐閣、1919年)、梅謙次郎述『民法総則(自第一章至第三章)』305頁(法政大学、1907年)
  3. ^ 星野・民法論集5巻170-172頁
  4. ^ 富井はフランス法学に対し次のように述べる。「一方では注釈的に流れ又一方では主観的の空理空典を説くに過ぎないやうな有様であつたから、今日まで法律の学問と云ふものは進歩せなんだのである」富井政章「法学ノ研究二就テ」明治法学55号81頁(1903年)、同旨、杉山直治郎編『富井男爵追悼集』162頁(有斐閣、1936年)
  5. ^ 仁井田益太郎「仁井田博士に民法典編纂事情を聴く座談会」『法律時報』10巻7号24頁
  6. ^ 星野・民法論集5巻159-162頁
  7. ^ 梅謙次郎「法律の解釈」『太陽』9巻2号56頁(博文館、1903年)
  8. ^ 穂積陳重『法典論』30頁(哲学書院、1890年)
  9. ^ 富井政章『訂正増補民法原論第一巻總論』第17版37頁(有斐閣書房、1922年)
  10. ^ 梅謙次郎「我新民法ト外国ノ民法」『法典質疑録』8号671頁以下(1896年)
  11. ^ 穂積陳重「獨逸民法論序」『穂積陳重遺文集第二冊』421頁、「獨逸法学の日本に及ぼせる影響」『穂積陳重遺文集第三冊』621頁、穂積(陳)・法窓夜話99話
  12. ^ 富井・民法原論第一巻序5頁
  13. ^ 仁井田益太郎穂積重遠平野義太郎「仁井田博士に民法典編纂事情を聴く座談会」法律時報10巻7号24頁
  14. ^ 仁保亀松『国民教育法制通論』19頁(金港堂書籍、1904年)、仁保亀松講述『民法総則』5頁京都法政学校、1904年)
  15. ^ 松波仁一郎=仁保亀松=仁井田益太郎合著・穂積陳重=富井政章=梅謙次郎校閲『帝國民法正解』1巻8頁(日本法律学校1896年、復刻版信山社、1997年)
  16. ^ 和仁陽岡松参太郎――法比較と学理との未完の綜合――」『法学教室』183号79頁
  17. ^ 加藤雅信『新民法大系I民法総則』第2版(有斐閣、2005年)27頁
  18. ^ 反対、星野英一『民法論集第一巻』71頁(有斐閣、1970年)、内田貴『民法I総則物権総論』第4版25頁(東京大学出版会、2008年)、潮見佳男『民法総則講義』24頁(有斐閣、2005年)、折衷的説明として、我妻栄『近代法における債權の優越的地位』478頁(有斐閣、1953年)、我妻栄『民法研究V』81頁(有斐閣、1968年)
  19. ^ 潮見=利谷編・日本の法学者34、41頁


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