フライバックブースター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 07:01 UTC 版)
「二段式宇宙輸送機」の記事における「フライバックブースター」の解説
TSTOの上段を使い捨てロケットとし、下段のみを再使用する場合、この下段をフライバックブースターと呼ぶ。フライバックブースターは衛星軌道に乗らないため大気圏再突入の速度が遅く、耐熱などの対策が楽であるため、上段と比べて開発が容易である。上段は既存の使い捨てロケットを流用することで、開発費を低減できる。 フライバックブースターには発射地点付近まで戻ってきたり、水平着陸や垂直着陸が可能な本格的なものも構想されており、前述のファルコン9の下段がこれに当たる。一方で、使い捨ての下段を若干頑丈にしてパラシュートで回収するだけの簡素な構想もあり、スペースシャトルのブースターがこれに該当するが、こちらは固体燃料であるため再使用に相当の費用が掛かり、経済的ではなかったとみられている。 その他、ロシアでは水平着陸可能なフライバックブースターとして、ロケットエンジンとターボジェットエンジンの双方を搭載するものも検討されている。この場合は、上段の分離後にある程度の自律飛行が可能となる。
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