ド・ラーム・コホモロジーによる表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/21 14:44 UTC 版)
「ポアンカレの補題」の記事における「ド・ラーム・コホモロジーによる表現」の解説
ド・ラーム・コホモロジーの概念を用いれば、ポアンカレの補題は次のように表現できる。 H k ( R n ) = { R ( k = 0 ) 0 ( k > 0 ) {\displaystyle H^{k}(\mathbb {R} ^{n})=\left\{{\begin{matrix}\mathbb {R} &(k=0)\\0&(k>0)\end{matrix}}\right.} 但し、多様体 M に対し、Hk(M) は商ベクトル空間 H k ( M ) = Z k ( M ) / B k ( M ) {\displaystyle H^{k}(M)=Z^{k}(M)/B^{k}(M)\,} で定義される k 次のド・ラーム・コホモロジー群であり、Zk(M) は Z k ( M ) = k e r d ∩ A k ( M ) {\displaystyle Z^{k}(M)=\mathrm {ker} \,\mathrm {d} \cap A^{k}(M)\,} で定義される閉形式の k 次微分形式全体、Bk(M) は B k ( M ) = i m d ∩ A k ( M ) {\displaystyle B^{k}(M)=\mathrm {im} \,\mathrm {d} \cap A^{k}(M)\,} で定義される完全形式の k 次微分形式全体である。 k = 0 の場合は、単に df(x) ≡ 0 ならば f が定数関数となることを述べており、k > 0 の場合が前述したポアンカレの補題と等価な表現となる。すなわち、閉形式(Z k(Rn) の元)が完全形式(B k(Rn) の元)になることを表している。
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