スカマンドロスの子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 07:57 UTC 版)
このテウクロスは、トローアスの河神スカマンドロスとニュムペーのイーダイアーの子で、カリロエーと兄弟。娘バテイアの父。トローアスの最初の王で、トロイア人はテウクロスにちなんでテウクロイともいわれる。娘のバテイアはサモトラケー島から渡ってきたダルダノスの妻となった。 ウェルギリウスによれば、テウクロスはクレータ島の出身で、トローアスにやって来て最初の王となったといわれ、またトローアスのイーダー山の名はクレータ島のイーダー山に由来するという。ストラボンによれば、クレータ島からトローアスにやって来たテウクロイたちは、神託で大地の子らに襲われた場所に住めと告げられた。すると彼らはハマクシトスで夜にネズミの大群に襲われたので、このネズミを大地の子と解釈してその地に住み、また山にクレータ島の山にちなんでイーダー山と名づけた。しかしストラボンはアテーナイ人の説についても紹介しており、それによるとアテーナイ人はテウクロスがアッティカの出身だったと主張し、その根拠にトロイアにはアテーナイの神話的な王と同じ名前のエリクトニオス王がいたことを挙げたと述べている。
※この「スカマンドロスの子」の解説は、「テウクロス」の解説の一部です。
「スカマンドロスの子」を含む「テウクロス」の記事については、「テウクロス」の概要を参照ください。
- スカマンドロスの子のページへのリンク