ジョゼフ・メリック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 19:59 UTC 版)
ジョゼフ・ケアリー・メリック[注釈 1](Joseph Carey Merrick、1862年8月5日 - 1890年4月11日)は、ヴィクトリア朝時代のイギリスで、今日では主にプロテウス症候群が原因と推測されている身体の極度な変形、膨張から「エレファント・マン」(The Elephant Man)として知られた人物。
注釈
- ^ 彼の名をジョン・メリック(John Merrick)とする記述は医師フレデリック・トレヴェスの表記に由来する誤記である。
- ^ 英語版ページより。
- ^ ウィリアム・アーサーの死の直後、メアリー・ジェインが自ら登記所に提出した死亡届には、彼女は悲しみのあまり署名をすることができず、かろうじて×印を付け得たのみで、現存する書類にも「死亡時に居合わせたメアリー・ジェイン・メリックの印」との登記係の添え書きが残されている[4]。
- ^ ハウエル、フォード、本戸 裏表紙と口絵に図版収録。ただし「エレファント・マン」の表記はそれらにはない
- ^ これにはヨーロッパで非常に古くから信じられ、16世紀においては外科医アンブロワーズ・パレまでもが肯定していた「妊婦が強い恐怖、不快な印象、特異な印象を抱くと、生まれてくる子供にそれが身体の障害やあざ、しみ、色黒の肌などとなって出現する」という迷信[11] からの影響が強く感じられる。ちなみにメリック誕生の3ヶ月ほど前、彼の生地レスターで催された五月祭には「ウームウェル・ロイヤル・メナジェリー」なる移動動物園が実際に来演しており、当時の常として象も連れてこられていた[12]。
- ^ この人物に関する詳細は不明だが、何らかの形で医業にかかわっていた人物と考えられ、人気俳優W.H.ケンドール(女優マッジ・ケンドールの夫)に宛てた手紙のなかに「オステンデでこの上もなく痛ましい患者を診た」と書いていることから、メリックに接触したことが類推できる[14]。
- ^ これらの施設の邦訳名はハウエル、フォード、本戸133ページに所収のもの。英語名は"The Royal Hospital for inclables" "British Home for Inclables"
- ^ ロンドン病院で使われていたベッドの骨組みの修理、点検が行われる場所であったことからこう呼ばれていた
- ^ 「彼の話す言葉はまるでわからない。口から突き出た大きな骨の塊がじゃまをして、明瞭な発音が出来なかった・・・・私は、メリックが知恵遅れで、生まれながらの低能に違いないと思っていた・・・・彼の顔はいかなる表情もつくれず、態度はいっさいの感情や関心を欠く人間のそれとしか見えなかった[19]」
- ^ ケンドールの夫はメリックに会っているが、ケンドール自身はメリックに会っていないといわれる。また、メリックがロンドン病院にとどまれるように募金を呼びかけたのは自分だ、と後に自叙伝に書いているが、これは事実ではない[26]。
- ^ その頭部の巨大さから普段はベッドの上に座り抱えた両膝に頭を乗せるようにして寝ていた。
出典
- ^ ハウエル、フォード、本戸 57,71ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 60ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 57ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 77ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 76ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 82ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 80,248ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 83-4,248ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 90-93ページ
- ^ a b ハウエル、フォード、本戸 102ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 188-191ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 口絵、69,71,72ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 123-4,133ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 124ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 141,3ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸141ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 145,157,270ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 137,145-6,155,265-7ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 256-7ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 148-150ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 151-3ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 166-7ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 156-7,269ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 146-8ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 164ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 161-2ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 163-4ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 210ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 210-5ページ
- ^ ハウエル、フォード、本戸 238ページ
- 1 ジョゼフ・メリックとは
- 2 ジョゼフ・メリックの概要
- 3 見世物小屋へ
- 4 平穏な日々
- 5 医学的な所見
- 6 参考文献
ジョゼフ・メリック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 05:48 UTC 版)
病により異様な容姿となった聡明な人物。ガルによってガネーシャの使いになぞらえられ、最初の犠牲者を生贄に捧げられる。
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