カムランド禅
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カムランドの検出器は2011年からは、キセノン136のニュートリノを放出しない二重ベータ崩壊 (0νββ)を探索するプロジェクト「カムランド禅 (KamLAND-Zen)」に使用されている。ニュートリノを放出する二重ベータ崩壊 (2νββ)は観測されたことがあるが、0νββは観測されたことがなく、観測されればニュートリノの質量を決定することができる。Zenは、Zero Neutrino Double Beta Decay Experimentの略である。 最初に公表された78日間の測定データに基づく結果は、キセノン136における0νββの半減期は90%の信頼度で5.7×1024 年以上、2νββの半減期は 2.38 ± 0.02 ( s t a t ) ± 0.14 ( s y s t ) × 10 21 {\displaystyle 2.38\pm {0.02(\mathrm {stat} )}\pm {0.14(\mathrm {syst} )}\times 10^{21}} であり、他の実験結果と矛盾しないというものだった。 2011年10月から2012年6月の間に収集した第一期のデータと、キセノン純化後の2013年12月から2015年10月の第二期の間でデータを加え解析を行った結果、キセノン136における0νββの半減期の制限は90%の信頼度で1.07×1026 年以上に改善された。 エネルギー分解能の向上、キセノン濃度の向上、バックグラウンドの低減などを行い、さらに精度を向上することを目指している。
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