オヴィラプトルとの混同
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 04:08 UTC 版)
オヴィラプトル属のタイプ標本の頭骨は保存状態がとても悪く潰れていたため、別のオヴィラプトル科の標本、IGM 100/42(GIN 100/42)の頭骨がオヴィラプトル属の典型的な外見とみなされるようになり、研究論文にもこの標本が Oviraptor philoceratops として掲載されている。しかし、目立つ高いとさかを持つ化石種はオヴィラプトル属よりむしろキチパチ属の方に多くみられるため、この標本はキチパチ属の第二の種もしくはまったく新しい属かもしれず、さらなる研究が待たれている。また、営巣するオヴィラプトル科の標本は注目をあつめたが、実際には後にキチパチ属に分類された。「オヴィラプトル科」までしか分類されないものも多いが、これがオヴィラプトル属であると勘違いされることもある。最初のオヴィラプトル属標本が巣の上で発見されたという事実も同様に問題をさらに混乱させている。現状、一般に普及しているオヴィラプトル属の描写は実際にはキチパチ属の描写であり、発見されているオヴィラプトル属の標本は断片的過ぎて、信頼できる復元図を得ることは出来ない。
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