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オノレ・ド・バルザック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/01/18 16:12 UTC 版)
| オノレ・ド・バルザック Honoré de Balzac |
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オノレ・ド・バルザック
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| 誕生 | 1799年5月20日 |
| 死没 | 1850年8月18日(満51歳没) |
| 職業 | 小説家 |
| 代表作 | 『ゴリオ爺さん』(1835年) 『谷間の百合』(1836年) |
オノレ・ド・バルザック(Honoré de Balzac 発音例, 1799年5月20日 - 1850年8月18日)は、19世紀フランスを代表する小説家。なおド・バルザックの「ド」は、貴族を気取った自称である。
イギリスの作家サマセット・モームは、『世界の十大小説』のなかで、バルザックを「確実に天才とよぶにふさわしい人物」と述べている。バルザックは90篇の長編・短編からなる小説群『人間喜劇』を執筆した。これは19世紀ロシア文学(ドストエフスキー、レフ・トルストイ)のさきがけとなった写実的小説群である。
『レ・ミゼラブル』で著名なヴィクトル・ユーゴーや、アレキサンドル・デュマの親友でもある。
目次 |
生涯・人物
トゥールで生まれた。父親はトゥールの要職にある実務家、母親はパリ育ちで夫より30歳あまり年下だった。幼少時代からあまり母親に愛されず、生後すぐにトゥール近郊に住む乳母に預けられた。その後、寄宿学校に入れられて1807年から1813年まで孤独な少年時代を送る。その6年間に母親が面会に訪れたのは2度だけだった。母親からの愛の欠乏と、その後の彼の人生における女性遍歴の多さは、関連づけて言及されることが多い。
母親アンヌ=シャルロット=ロールは神経質な人物であり、宗教家サン=マルタンやエマヌエル・スヴェーデンボリらの神秘思想やフランツ・アントン・メスメルの動物磁気に傾倒する神秘主義者でもあった。そのことがバルザックに多大な影響を与え、「セラフィタ」などの怪奇・幻想的なバルザック作品にも受け継がれた。なお、バルザックは自分の母親について「おれを滅茶苦茶にしたのはお袋の奴だ」と終始主張していたという。[要出典]
1814年、父の仕事がきっかけで一家はパリへ引っ越す。バルザックはソルボンヌ大学に聴講生として通い、法科大学の入学試験に合格。父の退官によりパリ郊外へ引っ越すことになったとき、1人でパリに残り創作活動を始める。両親は息子が公証人になることを希望したが、バルザックはそれを拒んだ。当初は屋根裏部屋で生活し、その生活の様子は『あら皮』などの初期の小説に反映されてもいる。1829年以降、『ふくろう党』、『結婚の生理学』、『私生活情景』を発表し、1831年の『あら皮』で成功する。
バルザックの小説執筆スタイルは以下のようなものであった。まずコーヒーを牛飲し、主として夜間に長時間にわたって、何回も推敲を繰り返しながら執筆した。執筆が終わると、疲れをおしてすぐに社交界に顔を出した。
小説を書いている以外の時間は、社交界でご馳走をたらふく食べるか、知人と楽しく過ごすかのいずれかに費やされた。もはや伝説になっているバルザックの大食いは、(糖尿病が原因と思われる)晩年の失明や、死因となった腹膜炎を引き起こしたと思われる。借金も豪放、食事も豪胆であった。事業の失敗や贅沢な生活のためにバルザックがつくった莫大な借金は、ついに彼自身によって清算されることはなく、晩年に結婚したポーランド貴族の未亡人ハンスカ伯爵夫人の巨額の財産がその損失補填にあてられた。
作風
バルザックの小説の特性は、社会全体を俯瞰する巨大な視点と同時に、人間の精神の内部を精密に描き、その双方を鮮烈な形で対応させていくというところにある。そうした社会と個人の関係の他に、芸術と人生、欲望と理性、男と女、聖と俗、霊肉といった様々な二元論をもとに、時に諧謔的に、時に幻想的に、時にサスペンスフルにと、様々な種類の人間を描くにあたって豊かな趣向を凝らして書かれた諸作品は、深刻で根源的なテーマを扱いながらもすぐれて娯楽的でもある。高潔な善人が物語に登場することも少なくなく、かれらは偽善的な社会のなかで生きることに苦しみながら、ほぼ例外なく苦悩のうちに死んでいく(『ゴリオ爺さん』、『谷間のゆり』など)。長くはない一生において実に多彩な傾向の物語を著しつづけた天才的な才能の持ち主であり、その多作・速筆にも関わらずアイデアが尽きることはなかった。社会におよそ存在しうるあらゆる人物・場面を描くことによってフランス社会史を形成する壮大な試み『人間喜劇』を構想したが、その死によって中絶。
パリの死刑執行人シャルル=アンリ・サンソンと親しく交際があったと言われており、サンソン回想録を執筆している。
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