たる形コイルスプリング
コイルの中央部が膨らんだ、たるのような形をしたコイルスプリングのこと。非線形コイルばねの一種である。ばねを圧縮していくと、線開距離(隣り合う線材間の隙間)の短い部分から線間接触が始まり、それ以降、順次線間接触が進む。線間接触した部分はばね作用がなくなるので、線間接触が進むにつれてばねが硬くなるという非線形ばね特性をもつ。最大圧縮時のばねの高さを低くできるので、サスペンションレイアウト上、高さ方向のスペースが少ないクルマ、あるいはスプリング上部のフロア面を下げてトランク容量を増やす場合などに採用される。最大圧縮時にも線材同士の密着箇所が少ないように設計できれば、密着高さは小さくなる。コイルの上部を小さく、下部を大きくした円錐形のばねは、ピッグテール型と呼ばれる。
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