『伊勢物語』の「くた」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 08:55 UTC 版)
「上代東国方言」の記事における「『伊勢物語』の「くた」」の解説
『伊勢物語』には「夜も明けばきつにはめなでくたかけのまだきに鳴きてせなをやりつる」という歌が登場する。その歌のうち「くたかけ」について、為家本、文暦本、為和本では、「くた=家、かけ=鷄」であると行間に注釈が記されている。ただし、家を「くた」と読んだり呼称したりする例は日本祖語にも日琉祖語にも存在しない。そのため、アレクサンダー・ボビンは、「くた」をアイヌ語の「コタン(村の意)」に由来する上代東国方言であると指摘した。なお、村を表す「コタン」が家を表す「くた」に変化した根拠について、ギリシャ語やゴシック語に同例があると説明した。
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