離角 離角の概要

離角

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 09:18 UTC 版)

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内惑星・外惑星と地球の位置関係 図中央が太陽、図中央下が地球である。地球から内惑星に伸びる点線が最大離角を示している。点線は地球から見た内惑星の軌道に対する接線でもある。左上に伸びる点線は東方最大離角、右上に伸びる点線は西方最大離角を現している。内合のほか、外惑星に対する外合、東矩と西矩の位置も記入されている。

天体の位置を、基準点を中心とする天球上の経緯度で表した場合、天体1の経度緯度 とし、天体2の経度・緯度を とすると、天体1と天体2の離角

で表される。この場合の経緯度は、黄経・黄緯でも、赤経・赤緯でも良い。

天体1と天体2の経度が等しい()場合、上式のは緯度の差に等しい。また、天体1と天体2の緯度がともに0度の場合、上式のは経度の差に等しい。すなわち、太陽と惑星の離角が黄経の差と等しいのは、太陽と惑星がともに黄緯0度の場合に限られる。

2つの天体の地心視黄経の差が容易に0度になるのに比べると、離角が0度になるのは極めて稀である。なぜならば、離角が0度の時は視黄経も視黄緯も(あるいは視赤経も視赤緯も)どちらも厳密にピッタリ一致することが必要だからである。例えば、2012年6月6日の金星の太陽面通過において、金星は太陽との地心視黄経の差が0度になるを迎えたが、離角の最小値(最小角距離)は約0.153度(約550秒角)でゼロにはならない。


  1. ^ a b c d e 国立天文台 暦計算室『こよみ用語解説』惑星現象
  2. ^ 一方、『天文年鑑』では、観測に都合の良いよう「合」「衝」「矩」「最大離角」は赤道座標系を使っており、「合」は赤経差が0時間(0°)、「衝」は赤経差が12時間(180°)、「矩」は赤経差が6時間(90°)、「最大離角」は内惑星と太陽の赤経差が極大となる時の離角としている(離角そのものの極大時の離角ではない)。軌道傾斜角の大きい天体では、赤経の合・衝の時刻は黄経の合・衝の時刻と数日の差が生じることがある。


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