討鬼伝2 鬼

討鬼伝2

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/22 06:37 UTC 版)

“鬼”とは、この世とは異なる世界から現れる異形の存在である。人や生物の魂を喰らって、己の生命力に変えて活動する。魂を喰らい続けた大型の“鬼”になると、失った身体部位を再生するほどの驚異的な生命力を宿す。

小型鬼

ガキ(餓鬼)
鋭い爪と突き出た腹を持つ小型の鬼。異界の至る所で見かけられる。常に群れで行動し、人間を見つけると一斉に襲い掛かってくる。瘴気を取り込み力と俊敏性が向上した不浄型と、多くの魂を喰らい知能が増した黄泉型が存在する。
オニビ(鬼火)
燃え盛る炎に包まれて宙を漂う鬼。普段はあまり動かず、周囲を伺う様子を取ることから、物見のような役割を担っていると考えられる。異界の最奥に潜む希少な朧型が存在する。
ササガニ(細蟹)
蜘蛛に似た姿の小型の鬼。局所的に大発生する事がある。猛毒を吐き出す為、新米モノノフにとっては注意を要する相手となる。毒が睡眠効果のある神経毒になった不浄型が存在する。
オンモラキ(陰摩羅鬼)
大きな耳で羽ばたき、飛行する小型の鬼。距離を取れば雷球を吐き出し、近づけば鞭のような尻尾で攻撃する。氷の息を吐く不浄型と、落雷攻撃をする黄泉型が存在する。
ドリュウ(土竜)
地中に潜む鬼。音や振動で獲物の接近を感知し、突如、足元から襲い掛かる。普段は地中の魂を喰らうが、異界化が進む領域では、積極的に地上の生物に襲い掛かる。氷の力を手に入れた不浄型が存在する。
ノヅチ(野槌)
長大な体を持つ鬼。人に興味を示さず、異界をのんびり徘徊している。時折、地面を咀嚼し、正体不明の物質を吐き出しているが、これは世を異界に作り変える行為とされる。異界の最奥に潜む希少な朧型が存在し見ると幸せになれるという噂が流れている。
キンキ(金鬼)
金属質の皮膚を持つ鬼。脚部を持たず、腕で這うように移動する。そのため、動きは遅いものの、腕部が極端に発達している。大きな右腕から繰り出される一撃は、強固な鎧をも打ち砕くほどの威力を持つ。氷の力を手に入れた不浄型が存在する。
ナキサワ(鳴沢)
蝦蟇(がま)に似た姿を持つ鬼。鈍重そうな外見に似合わず攻撃的で、人間を見かけると襲いかかってくる。猛毒の霧を吐き出し、獲物の動きを鈍らせてから、棘のある舌で絡めとる。炎の力を手に入れた不浄型が存在する。
モノイワ(物岩)
亀のような姿をした鬼。水辺を好んで徘徊している。甲羅は岩石のように強固で、あらゆる攻撃を跳ね返す。腹甲は比較的柔らかいので、転倒させたうえで攻撃を加えるのがよい。炎の力を手に入れた不浄型が存在する。
ヌエ(鵺)
猿の頭、虎の胴体、蛇の尾を持つ鬼。小型鬼の中でも上位の種類とされている。動きが素早いうえに、鋭い牙と爪を駆使した、強力な攻撃を持つ。経験の浅いモノノフにとって脅威となる存在。雷の力を手に入れた黄泉型が存在する。
ワイラ
赤い甲殻に覆われた、巨大な鉤爪を持つ鬼。地面を滑るように動き、火炎の息を吐き出す。獰猛な性質で、人間を見ると襲い掛かってくる。小型の鬼でも上位の種類とされている。「新米狩り」と呼ばれるほど経験の浅いモノノフの犠牲者が多い。雷の力を手に入れた黄泉型が存在する。
マフウ(魔風)
つむじ風と共に現れる、翼を持った鬼。小型と分類される鬼の中で、最上位の種類と目される。知能が高く、力も強い。空を舞いながら、巧みに間合いを取り、モノノフを翻弄する。雷の力を手に入れた黄泉型が存在する。

中型鬼

ヒダル
長い腕と巨大な腹を持つ鬼。多くの魂を喰らい年を経たガキだとされている。腹鼓によってガキを操る。
ダラシ
ヒダルの変異種。炎の力を身に宿し溶岩地帯に生息する。その腹鼓はガキを操るだけでなく炎の力を纏わせることができる。
グヒン(狗賓)
大きく裂けた口と扇のような尾を持つ中型の鬼。風と雷を操り、広範囲に強力な攻撃を繰り出す。
マカミ(真神)
天の力を宿したグヒンの変異種。白く輝く姿は神々しくさえあり、犬神の名で呼ばれている。
ムクロマネキ(骸招)
堅固な外殻を持つ、蟹に似た姿の鬼。他の生物や鬼の亡骸を招き寄せ、自らの外殻を再生する能力を持っている。また、その身には強力な毒を宿している。
カバネヒキ(屍引)
ムクロマネキの変異種。水氷の力を宿すにもかかわらず砂漠に住むという、変わった習性を持っている。強力な水の噴射攻撃を持つ。

大型鬼

ミフチ(深淵)
蜘蛛のような身体と獅子のような頭を持つ大型の鬼。民間において牛鬼と呼ばれ恐れられる存在と同一のものと考えられている。鎌状の鋭い鉤爪は、幾多の獲物の血で濡れている。大型鬼の中では最もポピュラーな種であり、このミフチを討つことが、一人前のモノノフの証となる。
マフチ(真淵)
ミフチの変異種。真なる淵から現れ出る鬼。外殻は純白。爪はより巨大になり、血に染まったように赤い。
カゼキリ(風切)
四足獣のような姿をした大型の鬼。風を切って疾駆する姿から、この名が付けられた。俊敏な動きから繰り出される一撃によって多くのモノノフが命を落としている。力で小型の鬼を使役しており、モノノフ達が疲弊したところを狙うなど、「狩り」と呼べる知能的な行動を取る。
アマキリ(天切)
カゼキリの変異種。天すら切り裂く刃を持つ鬼。タマハミ時に現れる長大な刃は天属性の力を宿している。
クエヤマ(崩山)
山のごとき体躯を誇る大型の鬼。知能が高く、だまし討ちをするなど、狡猾な行動が報告されている。一方で、圧倒的な巨体から放たれる攻撃は、脅威の一言。突進や跳躍攻撃は、まともに受ければ、骨まで砕かれる。タマハミ時には、突き出た腹が裂けて内部の口が露呈する。この姿に嫌悪と恐怖を煽られる者が続出している。
ワダツミ(海神)
クエヤマの変異種。水氷の力を身に宿しており、その一撃は霧氷を生み出す。タマハミ時には、突き出た腹が裂けて内部の口が露呈する。この姿に悪夢を見せさせられる者が続出している。
ヒノマガトリ(火凶鳥)
四つの羽を持ち、空を自由に舞う大型の鬼。炎の力を身に宿し、灼熱の吐息で獲物を焼き焦がす。異界の領域を飛び越えて飛来することがあり、突然の襲撃を受けて滅びた村もある。
アメノカガトリ(天輝鳥)
ヒノマガトリの変異種。風雷の力を身に宿しており、紫電を放って敵を焦がす。鮮黄色の翼はみなぎる雷に輝き神々しくさえ見える。
ミズチメ(水蛇女)
女性のような姿をした大型の鬼。脚部が蛇のような形状をしていることから、この名がついた。知能が高く、呪術に長けており、水氷の力を自在に操る他、相手を眠らせる攻撃や、脚部の蛇を使った攻撃を仕掛けてくる。奇病「夢患い」の原因とされる。眠りに落ちたまま目が覚めないという症状の者が出た際は、周辺「領域」でのミズチメ捜索を推奨する。
カガチメ(巨蛇女)
ミズチメの変異種。呪術に長け、風雷を自在に操る。「かがち」の名は、巨蛇(かがち)の事とも、風霊(かざち)の事とも言われる。
ゴウエンマ(業焔魔)
獄炎をまとった大型の鬼。圧倒的な体躯に、すさまじい力を宿している。下位の鬼を支配して、組織的な行動を取らせる、指揮官のような存在と思われる。ゴウエンマの存在を許せば、鬼の勢力が拡大し、やがてオオマガドキが発生する。発見次第、必ず討伐すべき鬼である。
ダイテンマ(大天魔)
ゴウエンマの変異種とみられるが詳細は不明。雷を纏う蒼黒の身体には、恐ろしいほどの力が満ちている。ただ魂を喰らうだけでは、これほどの力は身に付かないはずで、なにか別の要因があると推測されている。
オンジュボウ(怨樹坊)
しなやかな体躯を持った大型“鬼”。山林に潜むことが多く、その身に異界の毒を持つ植物を寄生させている。敏捷で身軽、知的能力が高く、モノノフたちの意表を突いた攻撃を仕掛けてくる。
ショウケツジュ(焦血樹)
オンジュボウの変異種。すさまじいまでの熱量を体内に宿し、その身に触れたものは、体液を沸騰させられ、身のうちから焼き焦がされるという。その身に熱を生み出すを持つ植物を寄生させている。
オノゴロ(自凝)
アヤナシ(理無)
イテナミ(凍波)
ヨモツイラツメ(黄泉郎女)
ゴズコンゴウ(牛頭金剛)
メズコンゴウ(馬頭金剛)
アンクウバッコ(闇空跋扈)
テンキュウバッコ(天穹跋扈)
コガネムジナ(黄金狢)
オヌホウコ(隠這蠱)
フシミヅハ(伏水走)
ダイバタチ(大刃断)
アマツミツツカ(天津光束)
ナルハヤテ(鳴疾風)
センザンオウ(千山王)
ウシヲキナ(潮大魚)
アケハワニ(朱牙和邇)
カシリ(呪詛)
トコイ(呪宣)
ハクメンソウズ(白面僧都)
ビャクエン(白炎)
コクロウ(黒瀧)
シンラゴウ(森羅睺)
トキワノオロチ(時輪大蛇)
テンリンカイジャ(転輪界蛇)
バンケイト(万計都)
ヤトノヌシ(夜刀主)
オカミヌシ(淤加美主)
カゼヌイ(風縫)
アマモ(天裳)
オラビ(叫)
オメキ(喚)
ウロカバネ(虚屍)
ツキカヅキ(土潜)
ホムラカヅキ(炎潜)
トコヨノオウ(常世王)



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