上方舞 上方舞(地歌舞・座敷舞)の作品系統

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上方舞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/20 14:55 UTC 版)

上方舞(地歌舞・座敷舞)の作品系統

地歌や箏曲、上方歌を舞地とするもの

端歌物(はうたもの)

端歌・俗曲などのジャンルの端歌ではなく、地歌の中で区別される地歌の中の「端歌」。端という字がついているが、地歌中の地歌ともいうべき曲で、心の内を花鳥風月や景色に託すなど、やや抽象的ともいえる表現を用いている。聞く者にとっていろいろの解釈ができうる要素もあり、専門家の中では一番地歌らしいと言われている。歌は抒情詩といえる。「雪」「こすのと」「菊の露」などがある。

本行物(ほんぎょうもの)

江戸の後期及び明治に作られたもので、能楽を元に作られた地歌。歌詞の一部分、又は多くの部分を能の謡から引いている。そのため物語性が強く、歌詞は叙事詩と言える。端歌物に比べ地歌の中では新しく作られた曲であるため、重厚なものが多く曲も長めだが、本来の地歌とは言い難い。しかし、流派にもよるが、舞としては重きを置いている曲が多く熟練者だけが舞う傾向が強い。「葵上」「融」「善知鳥」などがある。

半太夫もの、繁太夫もの

半太夫は上方で吾妻浄瑠璃として行われた座敷浄瑠璃。繁太夫は宮古路豊後掾の弟子宮古路繁太夫 (寛保の末頃豊美と改姓) が大坂で創始した浄瑠璃。半太夫ものや繁太夫ものは地歌の前にあった半太夫や繁太夫という曲の筋を引いている地歌。「歌舞伎」という名称は明治に作られたもので、元々は芝居と言われていた。芝居の中で使われたものが多いので半太夫ものや繁太夫ものは「芝居もの」とも呼ばれる。「千鳥」「髪漉き」などがある。

作物(さくもの)

軽妙でしゃれのきいた地歌。「蛙」「狸」などがあり、「蛙」はイソップ物語を元に作られたと言われている。

景色もの

景色を歌った曲。地歌にもあり、かつ筝曲にも多い。なお、地歌と箏曲は同じジャンルとされている。「長良の春」「桜川」「千鳥の曲」などがある。

地歌以外を舞地とするもの

長唄(江戸長唄)や清元、荻江、小唄など、基本的には古典邦楽を使用する。この場合は座敷舞と呼ぶことが多い。なお、上方歌というのは主に軽めの京地歌を指す言葉で、軽めの地歌(大阪)や箏曲を指すこともある。




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