モンスターハンター (映画) 登場するモンスター

モンスターハンター (映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/08 23:17 UTC 版)

登場するモンスター

多くのモンスターは、小銃やガトリングガン程度の銃撃はものともせず、グレネード数発でも多少怯む程度で足止めにしかならない。詳細は「モンスターハンターのモンスター一覧」を参照。

ネルスキュラ
昆虫のようなモンスター。小型ネルスキュラは推定2m程度、大型ネルスキュラは推定5~6m程度。火や爆発に弱く、太陽光にも弱く日中は外に出られない。
小銃の攻撃でもほぼ通用せず、ライフル弾を用いても圧倒的な数で押し寄せるため効果的とは言えない。ハンターは、高所から体重を乗せて大剣で叩き切ることで、大型の『ネルスキュラ』を倒している。
ディアブロス
推定10mを超す大型モンスター。地中を泳ぐように進んで突進攻撃してくる他、地上に出てからも体当たりや前脚による打撃、尻尾による攻撃などが強力である。
『ディアブロス』には、毒矢で目を攻撃して潰した上で、RPGで攻撃して大ダメージを負わせて、大剣を頭に突き刺し、それをさらに突き入れることで倒している。
アプケロス
水場に生息する大型の草食モンスター。

製作

2012年には、『バイオハザード』の監督であるポール・W・S・アンダーソンがゲーム『モンスターハンター』シリーズの映画化を監督すると噂されていた[10]。アンダーソンは、2008年頃に来日した際にこのゲームを発見してそのファンになり、映画化を「情熱的なプロジェクト」と考えていたと述べている[11][12]ほか、ゲームを紹介してから数年以内に映画化の権利を確保するためにカプコンと話し合いを始めたと述べている[13]

2016年9月に開催された東京ゲームショウで、カプコンのプロデューサーである辻本良三は、実写の『モンスターハンター』がハリウッドで製作中であることを明言した[14]。その数か月後、かつてゲーム『バイオハザード』の映画化に貢献したアンダーソンとプロデューサーのジェレミー・ボルトは、約5年の話し合いの末にカプコンから『モンスターハンター』の映画化の権利を獲得したことを明かしている。アンダーソンもボルトも映画のシリーズ化を期待しており、アンダーソンはシリーズの人気だけでなく「信じられないほど美しく、没入感のある世界を作り上げた」という理由に惹かれた旨を語っている。アンダーソンはすでに脚本を書き上げており、アメリカ人が『モンスターハンター』シリーズの舞台となるパラレルワールドに引きずり込まれてモンスターとの戦い方を学んだ後、モンスターが現実世界に戻ってきて攻撃を開始したときの状況、例えばロサンゼルス国際空港での最後のクライマックスの戦いなどに対処しなければならないという内容であった[15]。この段階では、現実世界のモンスターをファンタジー世界に追いやるヒーローとして、ルーカスという現実世界の若者が登場することがコンセプトになっていた。その後、脚本が発展していくにつれてハリウッドではこのジャンルが過度に使われるようになったため、アンダーソンはヤングアダルトという概念から離れ、代わりに『アバター』や『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の設定に基づいた脚本を執筆していった[16]

映画化は2018年5月に正式発表された[17]。アンダーソンによると、当時のシリーズ最新作『モンスターハンター:ワールド』の成功により、多くの配給会社が映画化の可能性を模索していたという。同作品は2018年初頭にカプコンが日本限定ではなく世界的なリリースを目指して開発し、多くの映画配給会社はアンダーソンが映画化の権利を獲得済みであることを知った[13]

公開

当初、2020年9月4日に日米同時公開を予定していた[18][19]が、新型コロナウイルス流行の影響でアメリカでの公開が2021年4月23日に延期になったことから日本での公開も延期となった[20]。その後、アメリカでの公開予定日は2020年12月18日に前倒しされ[21]、日本の公開予定日も2021年3月26日に決定している[22]

映画の中にアメリカの古い童謡で日本人や中国人に対する差別的な内容の“Chinese, Japanese, dirty knees”を指していると思われるセリフがあり、中国では2020年12月4日に上映が開始されたが、翌日の12月5日から公開中止となった[23]

この件に関してアンダーソン監督は謝罪し、全世界(公開中の国・地域および今後公開予定の国・地域含む)で問題のシーンをカットすることを表明している[24]


  1. ^ Monster Hunter - 3 december in de bioscoop”. Universal Pictures International Netherlands. 2020年11月9日閲覧。
  2. ^ Kit, Borys (2018年9月25日). “T.I. Harris, Ron Perlman Joining Milla Jovovich in 'Monster Hunter' (Exclusive)” (英語). The Hollywood Reporter. https://www.hollywoodreporter.com/heat-vision/ti-harris-ron-perlman-joining-monster-hunter-movie-1146178 2018年9月26日閲覧。 
  3. ^ Monster Hunter (2020)”. The Numbers. 2020年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月25日閲覧。
  4. ^ キネマ旬報』 2022年3月下旬特別号 p.22
  5. ^ Monster Hunter: 10 Reasons Why The Movie Just Misses The Mark” (英語). ScreenRant (2021年2月9日). 2021年3月27日閲覧。
  6. ^ 【吹替声優決定】「日本語を一切話さない日本語吹き替え声優」に松坂桃李が初挑戦! 超豪華声優陣も一斉解禁!”. 映画『モンスターハンター』公式サイト. 2021年1月14日閲覧。
  7. ^ モンスターハンター”. ふきカエル大作戦!! (2021年3月26日). 2021年3月26日閲覧。
  8. ^ “山崎紘菜、実写『モンスターハンター』でハリウッドデビュー! ミラも「ゲームから飛び出してきたみたい」”. cinemacafe.net (イード). (2018年12月13日). https://www.cinemacafe.net/article/2018/12/13/59440.html 2021年3月5日閲覧。 
  9. ^ “山崎紘菜、実写映画「モンスターハンター」でハリウッドデビュー!”. 映画.com (エイガ・ドット・コム). (2018年12月13日). https://eiga.com/news/20181213/3/ 2019年11月5日閲覧。 
  10. ^ Paul W. S. Anderson to direct Capcom's 'Monster Hunter'?”. www.punchdrunkcritics.com. 2017年7月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月22日閲覧。
  11. ^ Topei, Fred (2018年11月12日). “‘Origin’ Director Paul W.S. Anderson on Fixing a Glaring Error in Sci-fi Spaceships and His Upcoming ‘Monster Hunter’ Movie [Interview]”. /Film. 2018年11月12日閲覧。
  12. ^ N'Duka, Amanda (2020年10月10日). “‘Monster Hunter’ Sneak Peek: Director Paul W.S. Anderson On Potential Franchise Vehicle – New York Comic Con”. Deadline Hollywood. 2020年10月11日閲覧。
  13. ^ a b Patches, Matt (2020年10月10日). “For Mortal Kombat and Resident Evil director Paul W.S. Anderson, it’s all been leading to Monster Hunter”. Polygon. 2020年10月11日閲覧。
  14. ^ Ashcroft, Brian (2016年9月15日). “Hollywood Is Making A Monster Hunter Movie”. Kotaku. 2016年11月22日閲覧。
  15. ^ Fleming, Jr., Mike (2016年11月21日). “As 'Resident Evil' Nears $1 Billion, Paul W.S. Anderson & Jeremy Bolt Set 'Monster Hunter': Q&A”. Deadline Hollywood. 2016年11月22日閲覧。
  16. ^ DeFreitas, Casey (2020年10月15日). “Almost All of the Monster Hunter Movie Takes Place in the Video Game World”. IGN. 2020年10月15日閲覧。
  17. ^ Hopewell, John (2018年5月11日). “Constantin Sets September Shoot for Paul W.S. Anderson's 'Monster Hunter'”. Variety. 2018年9月26日閲覧。
  18. ^ Pederson, Erik (2019年2月6日). “‘Monster Hunter’: Sony Sets Milla Jovovich Fantasy Actioner From ‘Resident Evil’ Team For 2020”. Deadline Hollywood. 2019年2月6日閲覧。
  19. ^ “ハリウッド版『モンスターハンター』9.4日米同時公開!”. シネマトゥデイ. (2020年2月29日). https://www.cinematoday.jp/news/N0114422 2020年2月29日閲覧。 
  20. ^ “ハリウッド版『モンスターハンター』日本公開も2021年に延期”. シネマトゥデイ. (2020年7月14日). https://www.cinematoday.jp/news/N0117332 2020年7月14日閲覧。 
  21. ^ ハリウッド版『モンスターハンター』米国公開が12月30日に前倒し決定(THE RIVER, 2020年10月6日)
  22. ^ 「モンスターハンター」公開は2021年3月26日、ディアブロス亜種捉えたポスター到着(映画ナタリー, 2020年10月29日)
  23. ^ 中国全国で映画『モンスターハンター』公開中止!原因は人種差別表現?”. IGN Japan (2020年12月5日). 2020年12月6日閲覧。
  24. ^ ハリウッド版『モンスターハンター』中国で批判殺到したセリフ、全世界でカットに 監督が謝罪”. シネマトゥデイ (2020年12月9日). 2020年12月29日閲覧。
  25. ^ Monster Hunter (2020) - Financial Information”. The Numbers. 2021年3月27日閲覧。


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