フィアリーブルーの伝説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/27 02:53 UTC 版)
書籍情報
単行本
- 中山星香『フィアリーブルーの伝説』秋田書店〈プリンセス・コミックス〉、全2巻
文庫版
- 中山星香『銀青色(フィアリーブルー)の伝説』双葉文庫、全1巻
単行本未収録
- 『天と地の夢』
- アイオン・エル・ファリドの父で、リンの同母の兄ファリオンを主人公にした物語。
- 当時、銀の都ではファリオンとリンのどちらを王にするかで分裂し、当事者の2人もお互いに王位を押し付け合っていた。容姿も中身もあまりに似すぎているため、同属嫌悪で憎み合い体面を憚って実践しないだけで殺し合いに発展しかねない天敵関係の2人だった。ティンタスの高官の過半数がファリオンの死を密かに願っており、王位に就いたとしても暗殺事件が勃発するのは明白だった。王位継承権を有する王族はファリオンと同母の妹リン、本編で罪なく殺された異母弟アイオンの3名で、純血を守る掟を病的に固執する鳥の民の高官達も流石に同じ父母から生を受けた兄妹であるファリオンとリンの婚姻を忌避し、異母姉弟のリンとアイオンの婚姻とファリオンと対等の統治に優れた手腕を有するリンの即位を望んでいたのである。そんな矢先、ファリオンは銀の都に捕虜として監禁されている兄を取り戻そうとする森の王女エリ・エゼルと出会う。この拉致事件を悪用したリンが当時健在だったティンタスの王である父を洗脳しファリオンに王位を押しつけることに成功し、臣下という形で陰から兄を操ろうと企んだ。しかし、本編を読めばわかるように王位に就いたのはリンであり、自身の民にも森の王をも出し抜きエリ・エゼルと駆け落ちしたファリオンが最後に笑ったのは言うまでもない。
- 雑誌に掲載はされたが、何故かコミックス版にも完全版の文庫にも収録されることはなかった。『お宝まんが劇場 中山星香集』には収録されたが、同じ題名の画集『天と地の夢』があるがそれに掲載されているかは不明である。
脚注
- ^ ペーパームーン・コミックス『蒼空(そら)にある林苑(もり)II ALTODIAS』にも収録されているが、ここでは雑誌同様に旧題のままである。
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